今週は・・・9月30日に開幕するフットサルのワールドカップにちなんで、、、フットサルの全国リーグ「Fリーグ」の誕生物語。
フットサル。。。ピッチに立つのは1チーム5人のプレーヤーで、そのうちひとりはゴールキーパー。主に室内で行われる サッカーに似た競技です。「フットサル」という呼び方で統一されたのが1994年。日本では 去年、2007年に全国リーグ「Fリーグ」が発足したばかり。まだ新しいスポーツなのです。そして、この「Fリーグ」誕生のカギを握ったのは、現在 日本サッカー協会の副会長で、フットサル委員会の委員長をつとめる大仁邦彌’さん。2003年、大仁さんがフットサルの日本代表とともに ブラジルに遠征したときのこと、、、
最初にブラジルとの試合を見たときにびっくりしたんですね。あれ?と。これは日本のフットサルとは違うと。違う競技かと思うくらいブラジルのフットサルは面白かったんです。ボールがいつ出てくるか分からないんですよ。日本はこれからパスいきますよという感じでパスが出てくるんですけど、そうじゃない。あとゴール前の動きとかね。そのとき10何点入れられたんですけど、フットサルってこんなに面白いのかと。こんなすごいスポーツなのかと思いまして、帰ってきて川淵キャプテンに、フットサルってものすごいですよ、とお話して。。。
大仁さんは、こう思いました。「こんなに面白いフットサル、、、日本にもしっかり根付かせたい」感動はすぐ行動に結びつきます。「ブラジルから指導者を招聘しよう」
キャプテンが、ジーコに相談したんです。ジーコに相談して、サッポが来たんですね。で、なんでブラジル人にしようかと思ったかというと実際にプレーを見せられる指導者がよかったんです。 世界のトップレベルでやった選手が、こういうプレーやれとか、こうするんだとか、そういうのを見せてほしかったんです。
やってきたのは、のちに日本代表の監督をつとめることになる、セルジオ・サッポ。しかし、サッポの指導を受けてのぞんだワールドカップで 日本は1勝もできませんでした。この結果を受け、サッカー協会は いよいよ全国リーグ設立へ向け本腰を入れることになります。
フットサルの全国リーグ「Fリーグ」。その創設へ向け、動きが一気に加速するのは、2005年。当時、全国の9つの地域でさかんだったフットサル、、、それをひとつにまとめ 競い合う 「全国リーグ」を作ることになったのです。参加するチームには、いくつかの条件が求められました。
ホームタウンとする自治体の協力が得られる。都道府県のサッカー協会の承認が得られる。体育館を確保できる。自治体の体育館ですね。それから、クラブについては法人化する。一番大きいのはお金の面で、きっちり運営できる。参加費を払える。そういう参加条件を出したんです。
それまでは、地域の仲間同士のチーム、大学生のチームなどさまざなま形をとっていたチームのなかでFリーグに参加を希望するクラブには法人化が求められました。そして、それぞれのクラブにおいて難航を極めたのが、「体育館の確保」。地域のスポーツ大会、さまざまな行事、あるいは選挙。体育館を シーズン通しておさえるのは、非常に難しいことだったのです。しかし、体育館でおこなわれるからこその魅力が フットサルにはあります。Fリーグ事務局の長谷川雅治さんはこう語ります。
フットサルは、目が離せないんですよね。目を離すと一瞬で決まってしまうので。試合時間も、前半後半で40分くらいでそのくらいなら集中して見ていただける。サッカー場と違うのは、ピッチが本当にすぐそこなので一体感があって雰囲気がいいと思います。
観客席とピッチが近いことが 一体感を生んでいる。 そして、Fリーグを率いる 大仁邦彌’さんが「さらに大きなことがります」と話してくれたのは・・・
地域とのつながりを重視しています。もう1点、Jリーグと違うのは、Jリーグの場合は規模が大きくてお金もかかりますが、なかなかできませんが、Fリーグの場合は本当に小さな町でもできる可能性がある。 それに対して地域の人が 俺たちのチームだって思ってくれるのかなとそういう気はしています。
2007年9月23日。花巻、浦安、町田、湘南、名古屋、大阪、神戸、大分、、、フットサルの全国リーグ「Fリーグ」は、8チームでスタートしました。観客とより近く、街とより近いスポーツを目指す「Fリーグ」。ワールドカップ後、10月に シーズン再開です。