食品自給率世界一のフランスは今日ではあまり昔ながらの保存食というのは、それほどもう一般的ではないのです。
今の若い人たちは冷凍食品のほうを多く利用しているようです。でもエコライフブームというかCO2削減のために遠路くる輸入食品はやめて地元のものを持って食べるべきだという機運が高まってきているようなので、フランスでも昔からのノウハウの保存食品を見直してゆくかもしれません。ヨーロッパ共通の保存食の知恵でしょう。
砂糖漬け、フルーツコンフィ、塩漬け。
塩漬け干し鱈はバカヨーとポルトガル語で呼ばれてポルトガルの代表的料理に使われます。
いくつかあげると、「タルハナ・チョルバス(タルハナ・スープ)」
小麦粉とヨーグルトを混ぜて練り、トマトペーストや酵母を入れて発酵させ2週間くらい寝かせたあと、固まりを干してそれを粉末にし、一度に必要な量を
使って水で溶き、スープを拵える。
「メルジュメッキ・チョルバス(レンズマメのスープ)」
レンズマメを煮てすりつぶしたものをスープにする。
「ビベル・ドルマス (ピーマンのピラフ詰め)」
あらかじめ味をつけた挽き肉をまぶした米を、ピーマンに詰め、ブイヨンやトマト味で煮込み、味がしみたら食べる。
「ヤプラック・サルマス(葡萄の葉でくるんだピラフ)」
ピラフを炊いて葡萄の葉の塩漬けにくるみ、煮込んで味がしみたのを食べる。
「ラハナ・サルマス(キャベツの葉でくるんだピラフ)」
茹でたキャベツの葉で、上記ヤプラック・サルマスのように、中に詰めるピラフをくるみ、煮込んで味付けする。
キムチをのぞいて、代表的といわれているのは、「チョッカル」という、魚介類を塩漬けにしたもの。 日本でいう“塩から”。
チョッカルには、魚を丸ごと塩漬けしたものから、魚の内臓や卵、また、蟹、えび、貝を塩漬けしたものもある。
「ジャンガジッ」といわれる野菜を醤油と酢に漬けた韓国版ピクルス。
ニンニクや小さいタマネギ丸ごと使う。ミッパンチャンといわれる長期保存のおかずがある。
小さい煮干しと唐辛子を油で煮たものや、玉葱、生姜、ニラなどと一緒にゆでた牛肉とウズラの茹で卵を、先の肉汁に醤油、砂糖、水飴、砂糖などの調味料を加えた中に入れ煮詰めたもの、干しエビと唐辛子をコチュジャン、醤油、水飴、砂糖で煮詰めたもの、茹でた桔梗の根(トドク)をコチュジャン、砂糖、塩などで作ったタレと和えたものなどなどがある。これらを冷蔵庫に常に置いてあるのが韓国の普通の家庭で、おふくろの味らしい。