四季のある日本では、季節に応じて、魚介類もさまざまに旬を迎えます。
桜鯛に初ガツオ、アサリなど。そんな旬の味覚を獲れたてピチピチで食べるなら、漁港もしくは市場が一番とばかりに、男性シニア誌3誌が、特集しています。
その名も「市場メシ、港ごはん。」と題し、表紙においしそうな海鮮丼や、にぎり寿司などの写真をこれでもかっ、と載せているのは『自遊人』5月号。
北は北海道から、南は九州までの市場や漁港を取材。「安くて旨い」を合い言葉に、定番メニューはもちろん、ローカル色豊かな品までをカバーしています。
ちなみに、ご当地メニューとしては、北海道・苫小牧の名物!? ホッキカレーや、生シラス、桜エビなどがのった、沼津魚市場食堂の「駿河丼」などがエントリー。
一方、昨今のご時世を反映しているのは『日経おとなのOFF』5月号。
「漁港の町で一日三食 朝獲れ地魚」と高らかにうたうタイトルの横には、「現地の価格は3分の1」、また宿泊費をかけないためでしょうか、「東京・名古屋・大阪から日帰りで行ける」という文字が踊ります。
内容的には、那珂湊おさかな市場でみつけた2000円以下の海鮮丼や、伊豆稲取のうまいキンメ鯛を食べさせる店などが、興味をそそります。
しかし、そんな少ない予算で、できるだけおいしいものをと頑張る2誌をしり目に、あくまでも独自路線を歩んでいるのは『サライ』。
「列車に揺られて『旨し旅』」と題した4月16日号では、北海道・小樽で豪快な漁師料理を提供している「青塚食堂」や、料理自慢で知られる西伊豆の「民宿 かいとく丸」といった庶民的なスポットから、フグでお馴染みの下関「春帆楼」、湯布院の名宿「玉の湯」といった高級路線までを紹介。
世の中がどんなでも、とにかく俺たちは「本物」を追求するぜ、という強い姿勢がそこからは感じられます。
まぁ、鉄道でゆったり旅しようという段階から、そもそもの余裕が違いますね。