日本を代表するカルチャー、マンガ。その存在は、雑誌界でも常に注目です。
つい先日も、『BRUTUS』が『ヤングジャンプ』とコラボレーションして、マンガ特集を組むなど、さまざまな動きがみられるようです。
『東京グラフィティ』6月号は、「みんなが選ぶマンガ特集! 個人的ベスト350」年齢、性別、職業など異なる210人に、それぞれのオススメマンガをアンケート。
回答しているのは、一般読者が多いのですが、中には、「そのスジの人」というカテゴリーで、政治家、僧侶、格闘家なども登場。元ヤンキーな方々は「バリバリ時代を思い出す、男がホレる男のマンガ」、僧侶は「生き方を考えさせられるマンガ」など、テーマを設けてセレクトしてもらっているのですが、その内容がスジごとに千差万別で面白いんです。
一方、今をときめくマンガ家で一冊をつくるというスタイルも人気です。
『バカボンド』の井上雄彦さんをフィーチャーしたのは「ぴあ」で、その名も、『井上雄彦ぴあ』。
ロングインタビューから、小栗旬さんとの対談、主人公宮本武蔵がその生涯にかかわった重要人物10人が、マンガとともに各1ページで紹介されるなど、ファン垂涎の一冊となっています。
しかし、今回のパトロールで、もっとも驚いたのは、『VOGUE』の表紙に「ファッショニスタはマンガに夢中!」の文字を見つけた時でした。
『VOGUE』なので、基本はモードとマンガのコラボともいうべきページ…
たとえば、今シーズンのコレクションに、ボンテージ風の女戦士スタイルや、リトル・プリンセスのような魔法少女テイストが見られるというような内容ですが、『VOGUE』の誌面に『うるせいやつら』のラムちゃんや、『フレッシュプリキュア』の主人公キュアピーチが出ている図はなかなか面白い。
ヴォーグ・ニッポンのファッションディレクター、アンナ・デッロ・ルッソさんの半生を描いた、巨匠・池田理代子さん書き下ろしの『華のファッション一代記』など、ユニークなページがめじろ押し。
本来、ざら紙で見るマンガをツルツルで平綴じの『VOGUE』で見ると、妙に高級感あふれて見えるから不思議です。