今週は、元ギャル社長。 藤田志穂さん。
現在は、会社を離れ 「食」や「農業」といったキーワードで活動をする彼女の情熱物語。
藤田志穂さん。
彼女が最初に会社を立ち上げたのは、2005年4月。
そのとき胸に秘めた言葉は、「ギャル革命」。
私の場合、会社をたてるのが目標じゃなくて、ギャル革命というのをやりたくて、ギャル革命というのは、ギャルでもできるとか、ギャルじゃなきゃできないことをやる、という。 ギャルのいいところを世の中に分かってほしいと思っていて。 そこで行き着いたのは、会社をたてるということでした。特にギャルの子って、仕事できなさそうとか、ちゃんとやらなさそうと思われていることが多くて、それを変えたいと。
だったら、いろんな企業に入って、私がキャリアウーマンみたいになって驚かせようと思ったんですが、でも書類で落ちるとか。
そういう段階だったので。
ギャルだから、仕事ができない。
そんな見方に強烈なパンチを食らわせるべく、藤田志穂さんの挑戦が始まります。
当時、モデルとして関わっていた 雑誌編集部のスタッフからの紹介やバイト先の関係者をたどって、さまざまな人に会い、話を聞き。。。
徐々に、会社設立が現実味を帯びてきます。
まず、社名をきめなければいけないということで、シホ有限会社G-Revoっていう社名があるかっていうのを聞きに行って。 本を読んでいたときにも理解できたのは、有限会社というのは、前でも後でも真ん中でも入っていればいいってことで。 だったら今まで見たこともない真ん中に入れようということになって。 で法務局に出しにいったら向こうの人もびっくりして。 中に(有)はアリですかね? ナシですかね?ってことになって、後ろの方で分厚い本を調べてくれて。 そしたら、「ア、アリでした」みたいな。。。30年くらい働いていて初めてだって言われましたね。じゃ、その次どうすればいいんですかってことで、次は定款を作らなきゃということで、自分たちのやりたいことを書いて、それで法務局に出しに行って、ダメ出しもらって、みたいなことを何度もやってましたね(笑)
ギャルだからこそできることをやる。
会社の名前は、シホ有限会社G-Revo。
藤田志穂さん19歳の春。 ギャル革命が走り出しました。
藤田志穂さんが立ち上げた、シホ有限会社G-Revo。
G-Revoとはもちろん ギャル・レボリューション。
当初、会社の事業として考えられていたのは、音楽制作でした。
しかし、ギャル革命を掲げるG-Revoに意外なところから 依頼が舞い込みます。
ギャル革命のために立てた会社を見て、仕事を依頼してくれる人が来るようになって。 こういう商品を作ったんだけど、どう思いますか?とか、若い子にもっと知ってほしいんですけど何かアイディアありませんか?とか。そういうお話がくるようになったので、これは世の中に求められているんだなと思って、事業内容をギャル・マーケティングというのに固めようと。
ギャルにしかできないこと、それは、ギャルに特化したマーケティングでした。
会社は見事、軌道に乗りました。
その存在も広く知られるようになり、ギャル革命の第1章は ひとまず完結。
会社設立から4年、藤田志穂さんは「ギャル社長」という肩書きをはずします。
ギャル革命というのが私の目標で、会社を続けることが目標ではなかったので。 その会社が、ひとつの形として落ち着いてきたなという感じもあって。 そのなかで、環境とかHIVとか食とか、そういうことに触れる機会が多くなるにつれ、もっと大切なことを伝えることをしていきたいなと思ったんです。そこで自分へのステップアップというのも込めて、そして、自分が知ることができてよかったと思うことを他の人にも伝えていきたいと思って。 社長だけにとらわれずにやっていこうと決めたんです。
自ら作った会社を離れた元ギャル社長。 藤田志穂さんが今、見つめるのは「食」の問題。
今は秋田で渋谷米というお米を作っています。 まだ、食についてどこで何をすればいいのかというのも考え中なんですけど、そんなときに秋田の方から教えてもらったのが、渋谷のハチ公は、秋田出身だよって。 そういうのを聞いてこれはなんか面白い!とビビビとつながって。 せっかく作るんだったらいろんな人に注目してほしいし、お米に興味を持ってもらったら嬉しいなと。
先月、ギャルたちを連れて、秋田で田植えをしました。
「すっかり筋肉痛になりました」と笑う藤田志穂さん。
彼女の心に常にあるのは、「やってみなければわかわない。
だったら まずはやってみよう」というマインド。
そして、「世代と世代の間をつなぎたい」という想いです。
いろんなことを発信できる人間になれたらいいなと思っていて。 若い人たちと大人の人たちのフィルター役というか。自分が仕事をして、大人を偏見の目で見ていたというか、「どうせ私たちの言うこと聞いてくれないんでしょ」みたいに壁があったんですけど、いいこと教えてくれたりとか。そういうのを私というフィルターを通じて伝えていきたいし。今、夢が見つからないとかそういう人もいるけれど、やっぱり頭ごなしに言われると若い人たちってやる気がなくなるというかそういう部分もあると思うので、自分たちの言葉で、農業とか食とかもそうだし、私が大事だと思ったことを伝えていきたい。