夏休みがスタートし、街中に学生さんの姿があふれていますね。中には、見るからにデートらしき初々しいカップルの姿も。今週は、そんな恋に夢見る女子中学生向けの雑誌をフィーチャーしてみました。
『ピチレモン』『ニコラ』『ラブベリー』3誌の8月号。
一目瞭然で気づくのは各誌とも「着まわし」の4文字が表紙に踊っていることです。それも判で押したように、夏の恋がセット。一体どういうことなんでしょうか?
答えは簡単。ある女子中学生の夏の恋のシチュエーションを設定し、その物語の進行とTPOにあわせて、着回しを披露するというものなんです。注目すべきは、恋物語に登場する人物設定。メインキャラは個性の違う3〜4人の女の子。
王道は、元気なカジュアル系、スイートなガーリー系、ちょっとハードなピリ辛系、大人っぽい姉系で、たいていの場合、カジュアル系かガーリー系が主役です。
これらの女の子に対し、必ず1人少ない人数の男子が登場するのがお約束。
ファッションだけでなく、恋もバトルに進展してしまうんですね。
面白いのは、これら基本的な骨格は同じなのに、恋物語の見せ方は3誌とも違うということ。
モデルの切り抜きをメインにしている、あっさり派もあれば、ロケを敢行して臨場感を盛り上げているものも。
とくに、この3誌の中で、気合いが入っているのは『ラブベリー』でしょう。
「着まわし夏恋物語」とタイトルは、他誌と変わりありませんが、15ページに渡り、写真を漫画のようにコマ割りした臨場感あふれるページを展開。ラブベリーナと呼ばれる専属モデルたちが、それぞれの役を熱演しています。
ただ、気になったことが一つ。『ニコラ』と『ラブベリー』に登場する男の子が、リョウとリュウタロウで2人とも、まったく同じ名前なんですよね。
この男の子たちに限らず、登場人物の名前と顔が一致しないというか、区別がつかなくなることがしばしば。それでもひと夏が終わると、ぐぐっと変身、なんていうことがあるのでしょうか。いろいろと心配してしまいますが、女子中学生雑誌を真剣に読む方も読む方ですよね。