小さな子供からお年寄りまで、各世代ごとに、さまざまな雑誌が存在する出版界。
近頃は読者層の年齢も細かく分類される傾向にあります。とくに細分化が進むのは、30代から50代の女性をターゲットにした女性誌。 今週は、そんな中でも、35歳という言葉が表紙に踊る雑誌に注目してみました。
「35歳までに身につけたい女子力」と題したタイトルが目を引くのは、『OZ Plus』9月号。
30歳前後の働く女性がターゲットの隔月刊。
「35歳まで」という文言「自分らしく、なりたい自分になる!」のサブタイトルからもわかるように、主人公は仕事力、結婚力、出産力など5つの女子力を身につけて、華やかで明るい35歳の自分になろうという、前途洋々さがポイントです。
一方、35歳ど真ん中に向けて創刊されたのが、あの『an・an』の特別編集である『age』。
「これからは『強気で生きる女』が勝つ。 35歳からの人生戦略BOOK」という特集タイトルからは、「35歳なんて、まだまだヒヨッコ。私の人生、
これからよっ」といわんばかりのパワフルな女性像が見えてきます。
内容もどちらかというと戦闘モード。
「成功する女はハリウッドで作られる!」
「仕事がおもしろいほどうまくいく わたしの女服、黄金則7」
「上司を誘って一目置かせる『すごい店』」
など、各企画のタイトルも、あくまでも強気です。
そんな上昇気流にのる女性を尻目に、逡巡している男性に向けて「35歳からの大疑問?」という特集を組んだのは『GQ』9月号。
不惑の40歳前のせいか、また女性に比べて男性はいろいろ難しく考えすぎるのか、「不況でもリスク回避できる運用方法とは?」や「今は住宅の買い時なんですか?」
など、誌面を飾る言葉はおしなべて現実的。
この号によると、白熱する婚活市場で、最も価値が高いのは、GQ世代である、30代男性という結果も。
そんな売り手なメンズたちが、手堅い将来設計や資産運用のことばかり考えているなんて、もったいない!!
70代でバリバリ現役のベンチャーズを見習って、今年の夏はテケテケで盛り上がるなんていかが?