2009/9/18 スイス グリンデンワルト

スイスのアルプス地方、グリンデンワルト。
氷河が削った渓谷の中の村で、アイガー北壁をのぞみ、冷たい朝の空気を吸って、彼女は大きく背伸び。

そして心に決めました。体にいいものを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今週はスイス。 アルプス地方のグリンデンワルトです!!
チューリッヒからは列車を乗り継ぎ約3時間の小さな村。
ユングフラウヨッホなどへのアルピニストのベースとなりますがもちろんこの時期には、トレッキング、そして自転車での移動も気持ちのいいシーズンです。
3,500m級の山々が間近に迫るだけあって、太陽が昇り、そして空が明るくなっても、谷間の村に日光が届くのには、すこし時間がかかります。そんな時間が朝食タイム。

スイスの定番の朝食はパンとチーズ。

スイスに限らず、ヨーロッパの定番といえる朝食は、チーズなどの乳製品と、ミルクとパン。
しかしひとくちにチーズといっても、そのバラエティは数多く、ハードタイプを中心に多種多様なものを、毎朝入れ替わり食します。
だからこそシンプルな食事ながら、ひとつひとつの素材をよく噛み締めつつ、味わって食べる。パンにおいてもしかりです。
スイスのアルプス発で、世界中の人々が「健康食品」として朝の食卓に並ぶようになったもの。
それが「ミューズリー」です。

もともとは病院食だった「ミューズリー」

今から100年ほど前。 アルプスに簡単に登るための電車やケーブルカーなどの開発が盛んに行われた時代。
あるスイスの医師が自ら経営するサナトリウムの患者用の食事として、アルプス地方で食べられていたシリアル食品がその原型です。
羊飼いが深い山に登る時に携帯したのがそのヒントだとか。
オートミールをベースにしてエンバクなど数種類の穀物に、ドライフルーツやナッツ類、そしてタネを混ぜ合わせ、牛乳やヨーグルト、そして蜂蜜などをかけて、味を整えます。
少しふやかせ、食べやすくなったところをみはからいながらスプーンで口に運びます。
栄養価が高くてミネラルやビタミン、そして何よりも食物繊維を豊富に含む、理想的な朝ご飯なのです。

雑穀類などがドライフルーツと混ざった「ミューズリー」。
その配合はもちろんお好みですが、ベジタリアンのブームから箱に入った調合済みのものも売られているのはご存知の通り。
現代の食生活ではなかなか摂取できない栄養素とともに、しっかりと何度もかまないと飲み込めない食感。
これが何とも魅力といえるでしょう。