2009年秋冬の流行カラーは、ずばり黒。女性ファッション誌の多くは、こぞって黒を特集しています。
今回、注目したのは、その中でも10代後半から20代前半の女性をメインターゲットとした雑誌。
まったく個性の違う3誌が、同じ黒をどう取り上げたんでしょうか?
まずは、モテ系&お姉系をウリにする『CanCam』11月号。
タイトルは、「天才『黒』着回し『グレー』愛され『ミルキー』で毎日MIXエレ通勤!」。
3色エントリーしている上に、黒だけでも、「美人って思われる黒」「かわいいって思われる黒」「おしゃれって思われる黒」と3パターンも用意。
「天才黒の全方位モテコーディネート」と高らかにうたうあたりに、モテ系のプライドを感じます。
一方、「今年の黒は派手で行く!」と宣言したのは、『non・no』19号。
歴史あるガーリー系雑誌としては、思い切ったタイトルです。しかし、そこは『non・no』。
スパンコールやスタッズ、ビジュー)などを使ったキラキラ&デコラティブなアイテムを取り入れてはいても、せいぜい1つか2つ。
派手は派手でも、あくまでもガーリーな枠の中でというのがポイントのようです。
そんな2誌に対し、「いやいや、そんな中途半端じゃいかんだろ!!」とばかり、「WE ARE BLACK HOLIC!」と宣戦布告しているのは、ギャル系の中でもちょっと年上を意識した、お姉ギャル系もしくは大人ギャル系の『JELLY』11月号。
確かに、めくってもめくっても黒ずくしの潔さです。
表紙を飾る言葉に、ハンサム、カッコイイといった「男前」な言葉が目立つ、今年の秋の女性誌。
黒=強い男前というムーブメントでもあるかのように、この傾向はしばらく続きそう。
そんな、どんどん強くなっていく女性に対して、男たちはどうするのか? と思っていたら、答えはここにありました。
『LEON』の次号予告。「お洒落オヤジは黒は黒でもモテる黒」。
なるほど、黒をもって黒を制すなんですね。