先週、私がお気に入りのレシピ本をご紹介している『FRAU』11月号が、家メシ特集とお話ししましたが、このタイミングで家メシをフィーチャーしている雑誌は多い。
面白いのは雑誌によって、紹介するレシピや人がまったく違う点です。
たとえば『FIGARO』11月5日号。「おいしいごはんを食べましょう。」の特集では、ホームウエアブランド『griot.』主宰の有元くるみさん、ガラス作家のイイノナホさんといった、オシャレかつ料理上手な方々のご自慢のおうちごはん。
どれも普通の家メシのように見えて、ハンガリー風の煮込みだったり、エスニックソースだったりが加わっているのが、女性のおしゃれ心をくすぐるようです。
一方、「初公開! 名料理人の家ごはん」と題した特集を組んでいるのは『dancyu』11月号。
日本を代表する21人の料理人秘蔵レシピ、それも初公開のものを聞き出しているあたりに、料理雑誌のプライドを感じます。
特集の最初を飾るのは「ル・マンジュ・トゥー」谷昇さんのハンバーグ、そして、その次が「懐石 小室」小室光博さんの豚の生姜焼き。
いずれも魅惑の肉メニューな上に、意外と作り方が簡単というのがうれしい限りです。
しかし、男の料理はもっと簡単でなくちゃ!! と高らかに宣言する雑誌もあります。
新発刊されたばかりの『Men's KITCHEN』。特集名も「21時からの超速クッキング入門」です。
サケ缶おろし丼、卵かけごはんなど「それは、料理と言っていいのでしょうか?」といったメニューから、いまや料理タレントとして大活躍する城咲仁さんが教える「女子ウケ料理テク大全!」まで、幅広くカバー。
中でも存在感を放っているのは、男子料理界のカリスマ、ケンタロウさんです。
ケンタロウさんレシピの魅力は、なんと言ってもそのガツンさ加減。
ここでも、厚切りポークジンジャーやカンタン肉豆腐など10品を紹介しています。
それにしても、このガツン系っておいしいけど、かなりハイカロリー。
食べるべきか、やめるべきか、それが問題です。
「ル・マンジュ・トゥー」
これはフランス語で「完食」。 やっぱり全部平らげましょう。