シヴァ神の都として有名なバラナシは、3000年以上の歴史を持ち、インドでも崇められているヒンドゥー教の聖地です。
そのシヴァ神をまつった、ヴィシュワナート寺院。
15メートル以上の高さの金箔で黄金寺院という異名もあるところ。
しかし外国人は院内に入場することは禁止されています。
そのバラナシの郊外約10キロほど。
ブッタが悟りを開いて初めて説法をしたサールナートがあります。
ここで5人の修行僧が出迎え、仏教の教団がスタートした地です。
まさにインド、いや世界的な宗教の聖地とも呼ぶべき場所でしょう。
バラナシの街の中心はダサシュワメード・ロード。
夜明け前から、果物や野菜を売る朝市もたっていて、人々でごったがえしています。
まっすぐこの通りをガンジス川に抜けると、バラナシ最大のガート(沐浴場)に出ます。
思い思いに沐浴する人々の対岸に登る朝日。
そちらに向かって祈りを捧げながら沐浴している人がほとんどです。
厳密な作法はないようで、思い思いに川の中で過ごしていますが、こうすることによって現世の罪の汚れが清められ、来世によりよい暮らしが迎えられると信じているのです。
そしてこの地で人生を全うして、遺灰をガンジス川に流すことこそが、最高の贅沢。
輪廻転生の考えをインド人は大切にしています。
世界中からやってくる観光客も多く、バックパッカーの安宿からリゾートのホテル、そしてレストランまで、最近ではさまざまな人々のニーズに応える施設が増えてきました。
それでも一般的にこの国での定番といえば「ターリー」と呼ばれるセットメニュー。
ターリーの語源は「おぼん」。大きな皿自体がいくつかに仕切られ、小さなカップに入った数種類のカレーと、小麦粉と水をこねて焼いた丸いチャパティーが載っていて、共に食べる定食です。
基本は野菜カレーです。
辛さの中にも酸味があるのが北インド風。
だいたい20ルピー、日本円で40円程度の食事ですが、この国ではとてもぜいたくな朝食なのです。
ニューデリーから夜行で12時間、飛行機なら1時間あまり。
そこで滋味あふれるインドの味を噛みしめながら、人生を考える。
そんな魅力にはまってしまう観光客は多く、インドにまた戻るというリピーターを生んでいます。
まわりにもいらっしゃいませんか?