2010/3/26 世界のお花見事情

東京では開花宣言がすでに出たソメイヨシノ。
お花見の日程の調整も済んだのに、この寒さでヤキモキしている方もいらっしゃるでしょう。

そもそも海外に「花を愛でる」という習慣はあるのでしょうか?
今日も2カ国にコネクトします。

イギリスはガーデニングが盛んな国なんですよね?

ロンドン、竹沢祐子さん

むしろ、庭を見ることのほうが関心があるかもしれない。
イギリスでは個人の庭を開放する習慣がむかしからある。
その歴史は1927年にさかのぼり、NGS(National Gardening Scheme)というチャリティ団体の発案で、一般公開されていなかった大きな庭園や、一部の特権階級の邸宅の庭を、入場料を取って誰にでも公開するというもの。
現在、イングランドとウェールズにおいて、公共と個人を合わせて約3700以上の庭がNGSに登録しており、公開されている。入場料は平均2〜3ポンド。

個人のお宅の庭をただ見に行くということなのでしょうか?

公開日に訪ねると、そのお宅の方たちが、ティーやスコーンを用意してもてなしてくれる。 だた花を見るのも、庭を楽しむのもいいですが、そのお庭をこしらえた人たちと、ゆっくりお茶を飲みながら、新種の植物や、咲かせるための苦労話や、自分の庭の自慢話など、とにかくガーデニングについて語る。 一種のサロンのような体験ができる。

自分の庭をほかの人に見せたい、賞賛して欲しい、ガーデニング自慢のイギリス人にとって、自分の庭が公開されることは嬉しい自慢になる。
5月に入れば、イギリス人の大好きなバラを見に、あちこちに出かけて行っては、その「鼻」を「花」の中に沈めて匂いをかぐ。
バラの鑑賞は匂いを愛でるのも大事。

そもそもブラジル国民は花を見るのでしょうか?

ブラジル、サンパウロ、吉川真由美さん

ブラジルのように年中花が咲いている国では、さくらがどの季節に咲くものなのかはよく分かっていないよう。
ブラジルを象徴する国花はブラジルのどこでも咲いている、黄色いイッペーの花。

日本から移住した人々を中心にはいかがでしょうか?

日本の桜が日本を象徴する花ということはブラジルでも認識されている。 沖縄桜というのはあり、その桜が満開のときに、「桜祭り」といって日系人協会のようなところが主催で行うことは多い。 そこで日本料理を売ったり、折り紙を飾ったり、日本舞踊を踊って見せたりする一種の日本文化紹介のイベントとなっている。