2010/4/2 長崎

長崎の山手地区。大浦天主堂の近くから、小高い丘に上がる斜めに登るエレベータを望んで、彼女は大きく背伸び。

そして心に決めました。手軽で食べごたえのある朝ご飯にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今週は日本、長崎です!!

坂の街・長崎。JRの長崎駅から路面電車に乗り、出島を通って終点「石橋」近くにそびえるのが、丘を斜めに登るエレベータの「グラバースカイロード」。
朝6時から運転しているこの施設は、2分あまりで、幕末の商人トーマス・グラバーの邸宅があることなどでおなじみの公園「グラバー園」の入口に着きます。

そこからはまさに「坂の上の雲」の風景が広がります。

四季折々の花が咲き、重要文化財に指定された洋風の木造建築を見ながら園内をまわり、大浦天主堂の近くにおりていくことで、坂本龍馬の時代へと思いをはせることになるのでしょうか。
公園の開演時間は午前8時。 まだまだ。

長崎の伝統料理といえば「卓袱(しっぽく)」

江戸時代にはヨーロッパ文化との唯一の接点であった長崎。
オランダ文化や中国文化などのエッセンスが融合しました。

カステラ、金平糖などなどお菓子ではヨーロッパ伝来のものがお馴染みですが、料理ではなんといっても「卓袱」でしょう。

お吸い物で始まり、さまざまな料理が大皿で供されて、取り箸を使わずにサジを使って取り分けるというスタイルは中華料理のようですが、砂糖や香辛料、そしてポルトガル語が語源と言われる「ポン酢」などを使うヨーロッパの味付けが印象的な食べ物です。

とはいえ、これは料亭などで味わう、夜の会席料理。 その中の一つは独立して食されるようになりました。

豚肉のバラ肉だけを調理した角煮

中国杭州を起源とする豚の角煮の東坡肉(トンポーロー)、これが沖縄に伝わりラフティーとなり、長崎では卓袱料理の東坡煮(とうばに)となりました。卓袱ではメインディッシュなんですが、これを手軽に食べる時には、中華まんのようなふわふわとした生地で、飴色に輝く甘辛く煮込んだジューシーな東坡煮を包んで“あつあつ”でいただきます。

今日は長崎の、「角煮まんじゅう」でした。
このもとになったのはやはり中国料理で、「花巻」という中華パンにトンポーローをはさんで食べるというのは、台湾などでも見られるようです。