昨年、農業をするギャル、通称「ノギャル」が話題になりました。その価値観が時代にハマったのか、今では農業を職業に選んだり、週末に田畑で汗を流す人が増えているようです。それにともない、専門誌や雑誌の特集も急増中。
さっそくチェックしてみましょう。
ノギャルを仕掛けたギャル社長の藤田志穂さんも連載をもっているのが『アグリズム』。農業が身近になる、ファーム・コミュニケーションマガジンです。6月号の特集は「農業ビギナー全員集合!」。農業の間口の広さを紹介していますが、異色なのは“農業メイド”のナズナさん。秋葉原のカルチャーカフェ「シャッツキステ」の店先でミントやローズマリーなどのハーブを育て、お客さんにも栽培の知識を教えているんだとか。
「有名大学“農系”サークル先取りガイド」では、農的活動を行う全国のサークルを紹介。若者の間では「おまえ、なに系?」「俺、農系」みたいな会話が交わされているのでしょうか? 誌面のデザインを、昨年の『J-WAVE TIME TABLE』や『R25』などのアートディレクターとして知られる、スープ・デザインの尾原史和さんが担当している点にも新しさを感じます。
一方、週末農業に焦点を当てているのが、ヤエスメディアムック274号
『畑のじかん』「体感しよう週末農業!」山梨市牧丘町にある、週末農業の実践スクール「hototo」を紹介。ここはひとつの作物を作るのではなく、ぶどう畑で減農薬やオーガニックについてのレクチャーを受けたり、畑で野菜の苗を植えたり、鶏小屋作りを行ったりと、農業を広く体験できるのが特徴。
都内在住で、ひとりで参加する方が多いんだとか。また別のページでは、農家の仕事を手伝うかわりに宿泊場所と食事を提供してもらえる制度「WWOOF」を掲載。これはWorld Wide Opportunities on Organic Farmsの略で、1971年にイギリスで芽生え、今では世界中に拡がっているそう。
参加する人をウーファーと呼ぶそうです。今や農業も横文字の時代なんですね。
同じ週末農業でも、より多くの選択肢を紹介しているのが『男の隠れ家』7月号
「週末、農業人になる」です。その方法は、
ケース1「ベランダ菜園を愉しむ」、
ケース2「家庭菜園を愉しむ」、
ケース3「貸し農園で農業を愉しむ」、
ケース4「移住して農業人になる」。
まるで人が専業農家になっていく過程が紹介されているかのよう。
とはいえ、ページをめくれば、ベランダ菜園でもかなり本格的。
大阪市のマンションに住むある家庭では、家族4人分の野菜の3分の1がベランダで収穫されているとか。取材の日に収穫されたのは、ラディッシュ、新タマネギ、大根、ベビーリーフ。これはすごい。
そのうち「農業男子」という言葉も出てきそうだと思い、ネットで検索してみたら、すでにあるんですね。女性からの人気も高いようです。