先週の放送ではお盆真っ盛りということで、世界の夏祭り事情を探ります。とお伝えしましたが、100歳以上の高齢者で実際には生存していない例が全国で次々と発覚しています。 きのうも大阪では住民登録されている127歳という、生きていれば世界でも最高齢記録を持つはずの男性が44年も前に亡くなっているのが発覚しました。この状況について、世界から長寿国日本の信頼性について疑問の声が上がっていますが、同じく長寿国と呼ばれるあの国の実態はどうなのか、話題を変更して今朝も2カ国をコネクトしてお送りします。
スウェーデン ストックホルム 矢作智恵子さん
「万全です」
香港 富柏村さん
「怪しいです」
まず出生すると病院から番号を管轄する国税庁に連絡が行き、国税庁から10ケタのパーソナルナンバー(Personnummer)が通知される。スウェーデンに一年以上滞在する人はすべて(外国人でも)国税庁で(Skatteverket)住民登録をする必要がある。 このパーソナルナンバーとは、個人識別番号であり、行政機関や銀行などにおける各種申請、また医療を受ける場合に必要。年金、介護などを受ける際もすべて、このパーソナルナンバーで管理されることになる。つまり「生活のすべて」が国税庁によって管理されています。
育児、教育、医療、老人介護などは、原則として個人の負担ではなく、国の負担であるという理念があるので、育児、教育、老人介護などの責任はコミューン(日本の市町村に相当)に、そして医療はランスティング(県に相当)にあります。サービス内容は各自治体で異なりますが、 社会サービス法で最高負担額と最低保障額が決められており、低所得者でも必要な介護を受けられます。65歳以上で自宅に住んで、各自治体の介護サービスをを受けている人がたくさんいます。もちろんこれらはパーソナルナンバーで管理されます。
香港には身分証はあって生年月日はわかるけれど住民票なるものがない。この身分証は死亡したら返却されているかあやしいところなので、現住所を確認できていない人が多い。 住所の把握は、わずかな額の年金の為に申請している人しかできないから、高額所得者は申請をしない。なので本当に生きている最高齢者は把握できていないよう。 なので、世界の長寿ランキングで男女とも2位にあがっている香港だけれど、実体はどうかわからない。
香港の場合、籠屋というベッド一つの最低の暮らしの孤独な老人もいるが、全体として家族が高齢者を大切にする習慣がある