2010/9/10 台湾 台北

台湾の首都、台北。 町の中心部から地下鉄で30分ほどの北投温泉。
ほのかに硫黄のにおいが漂う温泉街の中心で、彼女は大きく背伸び。

そして心に決めました。今朝は食べる豆乳にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今週は台北郊外の北投温泉です!!

19世紀の終わり、日本人が最初に「天狗庵」という温泉旅館を開業したのがきっかけで、温泉街として栄える事になりました。 台北市内からのアクセスがよい、ということで地元の人々には最もポピュラーな温泉ではないでしょうか。

近代的で高級なホテルから、簡素な旅館まで数多くの宿泊施設があり、日本式の旅館なども残っているのが興味をひきます。 宿泊だけでなく、日帰り温泉として営業しているところも多く観光客にも人気のスポットといえるでしょう。

古い趣のある日本の温泉がそこに残っています

最も古い「天狗庵」の近くにあるのが共同浴場の「瀧乃湯」。 いわゆる公衆浴場で、オープンは朝6時30分です。 源泉かけ流しで無色透明のお湯は、すぐ近くにある「地熱谷」という場所からわき出ている「青湯」。 強酸性でph1.6のラジウム温泉です。

北投温泉博物館という施設ではこの温泉の歴史や、効能、日本との関わり、この地を愛した文化人などの足跡を展示。 もともと公共温泉だったところで、イギリスのヴィクトリア様式でデザインされたレンガ造りの建物です。 1階はステンドグラスもある古代ローマ風。 2階は畳敷きの大広間。 昭和初期のレトロな雰囲気が今に伝えられています。

そして朝食は食べる豆乳。

中国語で「豆漿(とうちあん)」と呼ばれ、中国では飲み物として、そして揚げたパンを浸していただく豆乳。 砂糖を入れて甘くするのが一般的ですが、台湾では「鹹豆漿(しえんとうちあん)」という塩味のものも人気です。 塩味のダシとお酢を入れた豆乳に、アサツキと細かく切った揚げパンが入っているのですが、お酢によって豆乳が固まり、おぼろ豆腐のような食感が楽しめるのが人気の秘密。
あつあつのスープをいただきましょうか。

今朝は台湾の「鹹豆漿」をご紹介しました。

干しエビやひき肉などトッピングのバリエーションも豊富で、味付けも塩とコショウのシンプルなものから、ラー油をかけてパンチが効いたものまでさまざま。 朝食は外食が基本という台北の人々にとっては、なじみの店で朝のあいさつ。
これが一日のスタートです。