2010/10/1 ウズベキスタン タシケント

ウズベキスタンの首都、タシケント。
モスクのそばで朝から賑わうバザールから外に出て、彼女は大きく背伸び。

そして心に決めました。目の前で焼いているナンを朝ご飯にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今週はウズベキスタンの首都タシケントです!

 

「石の町」という意味のタシケントは人口およそ220万人。
ウズベク系、ロシア系、タジク系、カザフ系と様々な民族がいて多民族国家ならではの雰囲気と、賑やかさが街を覆います。
ユーラシア大陸の真ん中に位置して、その昔はシルクロードの中継地として栄えた “中央アジアの首都”ともいえる場所。
ヨーロピアンスタイルの建物と近代的なビルが並ぶのは新市街。
しかしそれに対して旧市街は、中世のイスラム建築物が残っていて、歴史の教科書で見たような古代オリエント文明の、エキゾチックな雰囲気を醸し出しています。

おいしい郷土料理は市場のまわりにあります。

市内にはたくさんのバザールがあり、食料品のみならず、衣料品、雑貨など何でもござれ。値札がついていないお店もあります。
だから基本的に値段は交渉次第。
そして“中央アジアの首都”と言われるだけあって、外貨両替の窓口が、あちこちにあるのです。 そんなバザールの周辺には、ウズベキスタンの郷土料理が食べられる食堂が軒を連ねます。 一日中賑わうバザールに来る人々の胃袋を満たすことになるのです。

朝からいい匂いがするのはパン屋さん。

小麦粉が焼けるいい匂いにつられて、歩いているとパンを扱う店にたどり着きます。
そこにあるのは、山積みにされた直径30cmもあろうかという大きな円形の「ナン」。 持ってみるとずっしり重く、まるでフリスビーのよう。 花模様が刻印されているのが特徴です。 細長いインドの「ナン」とはまったく違うものですが、名前は同じ「ナン」。
食卓に常備される主食で、朝ごはんには、温かい紅茶とセットでいただくのがポピュラーです。
時間をかけて竈で焼いたナンは、噛みしめると小麦粉の味が実に素朴。歯ごたえも十分でおなかにたまりそうな感じ。 タマゴ料理、ヨーグルト、新鮮な果物やドライフルーツなどと共にあっさりといただきます。

テーブルには唐辛子、胡椒、お酢などの調味料が置いてあり、好みの味に仕上げます。

焼き立てのナンと香辛料があれば……それだけでもう何もいりません。