大晦日の音楽といえば、ベートーベンの交響曲第九番、いわゆる『第九』が定番の音楽です。
大勢が合唱するこの作品では、日本では一般の人々もオーケストラと共演することもあります。
そこで、世界での合唱の事情はどうでしょうか。
今朝も2カ国をコネクトしてお送りします。
ドイツ、ベルリン。 ウルフガング・バウアーさん
ベートーベンの『第九』です。
アメリカ、ニューヨーク。 中村英雄さん
ヘンデルの『メサイア』やバッハの『クリスマスオラトリオ』です。
ドイツ、ベルリン。 ウルフガング・バウアーさん
町の数だけ教会があるので、昔から教会のための合唱団が存在してきました。
そんなこともあって、ドイツには45,000ほどの合唱団があるようです。
そして年末にはやはり『第九』。
歓喜の歌であり、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団もハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団も年末に『第九』を演奏します。
アメリカ、ニューヨーク。 中村英雄さん
発表レパートリーは、他民族都市にふさわしく、ものすごく幅広いです。
ユダヤ人の多いハイパー合唱団も、抵抗なくキリスト教の宗教音楽を歌います。 Gleeブームもあって、NYでもGlee風味の合唱が、学校や街でよく見られるとは言いつつも、もともと合唱を楽しむ分厚い層が存在します。 NY周辺には300を超えるアマチュア合唱団があり、教会のクワイヤーやゴスペル合唱団がマジョリティですが、ゲイ・レズ専門、民族音楽専門、ポピュラー曲、ミュージカル曲をレパートリーにする合唱団も少なくありません。
レベルは高いですね。
Vocal Area Networkというサイトに行くと自己紹介とメンバーの勧誘をしていますが、経験不問といいながらオーディションをする団体がほとんどです。 有名な合唱団はアマチュアであってもカーネギーホールやラジオシティ・ミュージックホールのような有名劇場での舞台にも立てます。
現実的な情報としては、NYでアマチュア合唱団に入るとどのくらいお金がかかるのか、と言うと、衣装代楽譜代は別として、参加費は年間175ドルが相場。 その他に、多少の寄付も望ましいとのことです。