福岡県の中心、博多駅に降り立ち、駅の横にそびえるバスターミナルのビルを見上げて、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。 さっぱりした朝ごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
博多駅から鹿児島中央駅まで最速1時間19分で結ぶ、九州新幹線の全線開通から3ヶ月。いまだに街は盛り上がっています。それでも地下鉄がある市内、郊外や隣接する県、そして長距離もバスは福岡では重要な足。博多駅と、市内の中心にある天神のバスターミナルからは朝早くから多くのバスが発車し、また到着するのです。
今でこそスーパーで売っていて、福岡以外の九州各県でも手に入るようですが、もともとは地域限定の食べ物。
特に蒸し暑くなってくると、冷たい喉ごしがたまりません。ゴマや、かつお節をふりかけてからお醤油で、またはポン酢や生姜と共にお醤油で食すこともあります。また酢ミソでいただくというのもいいですね。
「これがないと福岡の朝が明けない」といわれるほどごはんがすすむ一品です。
昔は日本海沿岸でどこでも捕れた材料のエゴノリですが、近年福岡近辺ではなく、北陸や新潟方面から運んでくる事が多いようです。