秋田県の田沢湖、高原の涼しい風を受けて、ルリ色に輝く湖の表面を眺めて、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。素朴な朝ごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
今朝は秋田県の田沢湖です
秋田県の中東部に位置し、緑の山々に囲まれ、周囲が20kmもある大きくてほぼ円形の湖。
423.4mという日本一の深さです。湖の水面の標高は249mなので、最も深い底の部分は海抜マイナス174.4m。つまり地中奥深くにあります。この深さのため真冬でも湖の水温は高く、表面が凍り付くことはありません。そして深い湖水に差し込んだ太陽の光は深さによって、色とりどりに変わるとされています。火山の爆発なのか、はたまたいん石の衝突なのか、そんなに深い田沢湖ができた原因は、まだはっきりとわかっていません。そして昨年末に山梨県の西湖で発見された幻の淡水魚クニマスの故郷でもあります。もともと田沢湖だけに生息し、開発によって近隣の強い酸性の水が流れこんだために絶滅したクニマスの卵は、保護を目的として山梨県で放流されていたのでした。
米どころ秋田の朝ごはん
小野小町の出身地といわれることから名前がついたブランド米「あきたこまち」。朝ごはんは、やはり和食で炊きたてのごはんをいただきましょう。ここで欠かせないのが漬物です。主に雪深い内陸部で古くから伝わるのが「いぶりがっこ」。「がっこ」とは、秋田の方言でお漬物のことをいい、 語源は「雅に香るもの」ともいわれます。「いぶり漬け」、「いぶり沢庵」とも呼ばれています。大根や人参を囲炉裏の天井につるし、たき火の煙を使った独特の乾燥法で燻製にしてから、米ぬかと塩で糠漬けにします。色は特に表面が茶色く変色していて、香ばしい風味がポイント。塩気をたっぷり含んでいますから、ほんの一切れでもごはんがすすみます。炊き立てのあつあつごはんと共にいただきましょうか。