東京から新幹線でおよそ一時間の静岡駅。
駅の北口から歩いて10分。駿府公園のお堀端で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。暖かい朝ごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
今日は日本から、静岡県の静岡市です
関ヶ原の戦いが終わり、江戸幕府が開かれたばかりの17世紀初頭。
初代将軍徳川家康が、隠居生活をはじめたのが、この地でした。当時は江戸と並んで政治経済の中心として栄えた駿府。戦国時代とは違った開放的なお城を中心に、河川工事も含めた大規模な城下町作りが行われました。しかしその駿府城は、度重なる火災によって、天守閣をなくし、再建されることなく、次第に規模が縮小。現在では城跡として公園が残ります。
地元の人々がよく食べる名物
静岡市を象徴する食べ物のひとつが「おでん」。
冬の味覚という印象が強いかも知れませんが、地元の方々は夏でも湯気の立つ鍋から、あついおでんを食べる方が多いそうです。屋台のお店を含めて、静岡市内には沢山の「おでん屋さん」が軒を連ねますが、朝早く開店し、おにぎりと一緒に売っているお店もしばしばみかけます。
人気の「おでんの種」は「はんぺん」です
真っ黒なスープの中から、たくさんの串が出ているおでんの鍋。
しかし普通に東京の人々が想像する「白いはんぺん」は、静岡ではまず見当たりません。静岡のおでんの一番人気の種は同じ「はんぺん」でも黒いはんぺんなのです。サバやイワシを使った練り物で、むしろ「つみれ」に近いもの。骨も皮もそのまま使うので、色が黒くて、カルシウムが豊富。焼いたり、フライにしたりと、身近な食材として親しまれています。
「からし」をつけて、さあどうぞ。
日もちがしないので、あまり静岡県外では見かけない具材です。
おでんには「からし」の他にも、青のりやダシの粉など、地元ならではの「ふりかけ」をかけることもあるとか。