インド最大の都市ムンバイ。空港から市内の中心地に入り雑踏の真ん中で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。屋台の朝ごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
今日はインドの西海岸に面するムンバイです
アジア金融の重要な拠点として、経済成長を続けていますが人口が急増し、インフラの整備が追いついていません。アメリカの雑誌、フォーブスの昨年の発表によると世界一の人口密度という過密都市。クルマやバス、そしてオート・リクシャーと呼ばれる三輪タクシーなどが市内の道路を行き交い、慢性的な渋滞を引き起こしています。それでも人々はたくましく、朝早くから通勤ラッシュをものともせずに職場へと向かいます。
朝の活力の源は、屋台にあります
インドの街には、たいてい歩道に食べ物の露店が出ています。一日中オープンしていて、そこで立ち食いをする人や、テイク・アウトをして職場で食べる人なども……
出勤途中に買って行く人々が選ぶのは、「ワラパオ」と呼ばれるコロッケ・パンのような食べものです。
まずジャガイモをすりつぶしてガラムマサラを加えマッシュポテトにします。そこに炒めたタマネギ、にんにく、生姜、コリアンダーなどの香辛料をまぶしてまぜあわせ、ゴルフボールくらいの大きさに丸めます。その後、ベサン粉というひよこ豆をすりつぶした粉を水で溶いて衣にし、それに浸して油で揚げたら「アルーボンダ」という揚げ物の出来上がり。これだけでも立派なインドのおかずですが、このアルーボンダをパンでサンドイッチにしたのが軽食の「ワラパオ」。味付けのポイントはチャツネなどで仕上げるソースの辛さです。
朝から暑いムンバイ。一日のスタートに刺激を与えます。
値段は1つ8ルピー、日本円で15円程度ですが、経済成長と共にこの2年間で3割も値段が上がったとか……
物価高がこうした食べ物にも及んでいます。