2011/9/9 滋賀県 余呉湖

滋賀県の北部の余呉湖。鏡のように静かな水面に、
ピンク色に映る朝焼けを眺めて、彼女は大きく背伸び。

そして心に決めました。地元食材の朝ごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今日は滋賀県の余呉湖です

日本最大の湖、びわ湖の北側にある小さな湖の余呉湖は、面積およそ1.8平方キロメートル、周囲が6kmあまり。 自転車で30分もあれば一周できる小さな湖です。 アユ、ワカサギ、フナ、コイ、ウナギ、ナマズなど四季折々の淡水魚の宝庫。1年中釣りが楽しめる湖として、釣り好きに親しまれています。そして小高い山に囲まれているため、山菜や、野生の動物のジビエなど、食材には恵まれています。

発酵食品のふるさと

しかし余呉湖の冬は表情が一変。毎年相当な量の積雪がある数少ない豪雪地帯として知られています。そのため地元の人々は、古くから保存食を作っていました。その代表的なものが「なれずし」です。 川魚の内蔵を取り除いて塩漬けにし、水洗いをした切り身にごはんを混ぜて重石をしたまま数ヶ月〜数年、暗くて涼しい場所に保存したものです。コメの発酵によるアミノ酸で、腐る事がなく冷蔵庫のない時代は貴重なたんぱく源として重宝されました。最近では健康指向の高まりと共に、古来のレシピにならったこうした発酵食品が注目を浴びています。

さて湖畔の宿の朝食は……

あったかいごはんと、みそ汁や卵焼きといった定番のおかず、そしてメインは、「氷魚」と呼ばれる生まれたばかりの鮎の稚魚と、刻んだネギだけを入れて鍋に仕立てたもの。 見た目がシラスのような小魚なので、シラス鮎とも呼ばれます。ダシを使わないあっさりしたスープで、素材本来の味が香ります。ポン酢をかけて、フキやゴボウの漬物と一緒にどうぞ。

これからの季節は天然のなまず、キノコ類が旬で、みそ汁の具に入ってきます。