さてギリシャの国家財政危機に端を発した問題はイタリアに飛び火し両国の首相が退陣するという事態に発展しています。
今回の欧州危機、イタリアとではどうでしょうか。
今日も2カ国をコネクトしてお送りします。
イタリア ローマ 村本幸枝さん
「辞任したベルルスコーニ首相の後任として、国際的な知名度が高く市場の信頼もあるモンティ元欧州委員が急浮上。ナポリターノ大統領もこれを後押ししています。」
ギリシア アテネ アナグノストゥ直子さん
「財政破綻回避のため、パパデモス前欧州中央銀行副総裁が次期大連立政権の首相に任命されました 。」
イタリア ローマ 村本幸枝さん
イタリア時間の今日までガソリンスタンドのストが予定されています。私もガソリンを満タンにしてきました。もちろん、スタンドにはクルマの列が連なっていました。 イタリアの国債は利回りが急上昇して価値が下がり、株価も暴落。私が利用しているミラノポポラーレ銀行は慌てて先日資本を増やしましたが、小口の株主離れは止まらず。私も口座を少し分けようかと思っているほどです。 南イタリアの失業率は20%を超えており、若者の3人に1人は職がないという状況です。各都市の街なかのお店は家賃が払えず次々に閉店。
ニュースで流れてくる話題はどれも暗いものばかり。ただ、現実と報道にはやや温度差があるのも事実です。
報道の方が先行している感はあります。まだ暴動は起きていないし、報道で騒いでいるほど、危機感が漂っている感じはありませんが、きっとこれから徐々に一般人の生活に影響が出てくるだと思います。
ギリシア アテネ アナグノストゥ直子さん
現地の状況はここ数年で倒産する会社・閉店する店がかなり増え、街を歩いていても不況の影響がありありと見て取れます。 繁華街へ行けば今までと同じくカフェで談笑する人々の姿を見ることができますが、普段は政治や経済の話をしなかった人々ですら最近は景気のことや経済危機のことを話題にしています。
景気を建て直そうにも、今は仕事が少ないですし、職種によっては仕事を請ければかえって損をしたりということもあり(支払いがされなかったりで)守りに入らざるを得ない状態です。
周りでは仕事を失ったとか、お金が無いので子供を私立校から公立校へ転校させた、持ち家が差し押さえられたというような話をよく聞きます。ストやデモもありますが、これにはみんなが賛同しているわけではなく、迷惑している人もかなり多いです。