寒くなるとやっぱりお風呂ですよね。
「ゆず湯」に入ったという方もいらっしゃるのではいでしょうか?
さて、その入浴の習慣ですが、あの国ではどうでしょうか?
今日も2カ国をコネクト。
イタリア、ローマ。村本幸枝さん
「昔は好きでしたが、今はどうでしょう」
フィンランド、エスポー。遠藤悦郎さん
「お風呂ではなくサウナ好きです」
イタリア、ローマ。村本幸枝さん
古代ローマ、さらに遡れば、エトルリア時代にも湯に浸かるという習慣があったと言われています。
ちなみにローマ郊外の私の自宅から30kmほどの所にある温泉は、現在、スパや温泉プール、レストラン、ホテルがあり、リラクゼーションリゾートになっていますが、古代ローマ時代はエジプトなどの海外での戦いを終え、ローマへの凱旋を迎える前に兵士たちが身を清める意味でそこに立ち寄っていたと言われています。ローマ市内には、今でも、ディオクレツィアヌス帝やカラカラ帝の浴場跡が残っていますが、それらも古代ローマ時代にお風呂文化があったからこそのことです。皇帝たちは自腹で大浴場を建設し、奴隷たちにも浴場を解放し、共に湯に浸かりながら支持者を増やしたり、情報収集の場として活用していたそうです。
お風呂文化があるにもかかわらず、今はなぜか湯に浸かるというイタリア人は少なく、バスタブに湯をはるという人は全体の30%にも満たないという統計を目にしたことがあります。
ほとんどの人はシャワー派。広めのマンションにはバスルームが二つあるケースが多いのですが、わざわざ改装してバスタブを外し、シャワーのみにする人も多々。バスタブにお湯をはって浸かることが不衛生と考える人が多いのがその理由のようです。
フィンランド、エスポー。遠藤悦郎さん
バスタブのある家庭がそもそも少なく、ほとんどシャワーのみです。
都市部の住宅でも、最近の物件はほぼ全戸にサウナ付き。各戸にない場合、アパートに共同利用のサウナがあることが多く、各戸ごとに時間で割り当てられ、ゆっくり入ることができます。日本にあるサウナはやたら高温で乾燥してますが、こちらはせいぜい80から90度で、サウナストーブの上の石に水をかけて蒸気を発生させるので、全然違うものです。
冬は、さすがに都市部は無理ですが、田舎だとサウナから出て、凍った湖の「氷を割ってチャプン」とか、「雪の上をころげまわる人もいます。そこまでしないまでも、サウナから出て冷えた外気にあたるのは日本人にとっての露天風呂のような爽快さ。冬場運良く外に出られるなら、さながら雪見露天風呂です。