夢を叶えるために、自分自身の努力はもちろん、祈りを捧げるなんていうこともありますよね。
日本では「お百度参り」「お札」とか好きなものを我慢する「断ちもの」とかがありますが、さてあの国ではどうなのでしょうか。
今日も2カ国をコネクトしてお送りします。
フィンランド、エスポー。遠藤悦郎さん
「あまりポピュラーではありません」
もともと、日本で言う願掛け用のお守りなどのようなものはありません。
プロテスタント(ルター派/ルーテル教会)がカトリックと違い装飾的なものが少ないのも影響があるかもしれませんが、キリスト教的な装飾も質素でシンプルなものがほとんどですし、そもそもなにかの物体に願いを叶えるとか、そういう「ご利益」は与えられていません。十字架のアクセサリーが自分を守ってくれる、というくらいのものはありますが、それは自分を守ってくれている神様が一緒にいてくれるということを示していると思います。願いごとや希望を叶えてくれるという意味を、個人的に考える人はいるかもしれませんが、それはあくまで個人の気持ちの中ででしょう。
「流れ星に願いをかける」というのはやってる人がいます。
流れ星を見たらそれが見えているうちにお願いごとをするというもので、見たらお互い「願い事した?」と聞いて、中身は言わないのが普通。どちらかというと子供と若い女性中心の習慣と思います。これは世界中でやってるものだと思います。日本にもありますよね。
台湾、台北。片倉佳史さん
「とにかくいろんなグッズで縁起を担ぎます」
そもそもダジャレのように、漢字の読みの発音が同じで別のモノを縁起物とするようです。
次のようなものがあります。
紙で作ったパイナップルを贈る
新規開業のお店に友人達が紙で作ったパイナップルを贈る(赤い紙と緑の紙を組み合わせ、切り絵の要領で作ります)。これはパイナップルの台湾語が「鳳梨」で「旺来(福がやってくる)」と同じ発音だから。
葉
事業の「業」と「葉」の発音が同じために縁起物。同じく、「魚」も「余(余る→蓄える)」と発音が同じで縁起物。両者とも絵などの題材として描かれていることが多い。会社の式典案内のカードなどにもさりげなく登場する。
開運竹
季節や出来事は問わないが、すくすくとのびていくことをイメージし、小鉢サイズの竹を贈る。縁起のいい赤いしめ縄のようなものも付ける。オフィスなどに置かれている。
靴のミニチュア
入学祝いや就職祝い、開業祝いにミニチュアサイズの靴を贈る。「一歩一歩確実に歩んでいく」という意味で。キーホルダーや置物にもなっている。
孔子廟で学業成就
東京では湯島天神と間違えられることもありますが、お茶の水にある湯島聖堂は孔子を祀ってある事で有名です。台湾でも学業成就は孔子廟で祈る。お守りのようなものをもらい大切にする。