沖縄県、那覇空港からのモノレールで30分たらず。
終点の首里駅に降り立ち、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました、身体にいい飲み物を飲もう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
1429年に建国して450年間にわたって存在した琉球王国。日本、中国、東南アジアとの交易で、様々な物がもたらされ、独自の文化が花開きました。その中心となったのが、那覇市内の小高い丘にある首里城です。風水に基づいた設計で、パワースポットとして知られる場所。日本の建築様式も取り入れられた中国風の赤い建物は、今から20年前に復元、世界遺産に登録されました。
沖縄では、寒さがゆるんで本格的に暑くなる前の、今の時期を「うりずん」と呼びます。
そして来週の4月4日は中国が起源の「清明(せいめい)の節」。
植物が成長をはじめる時期、という意味で、毎年その週末には、中国の風習と同じ様に、お墓の掃除をしてお花やお線香、料理をお供えします。親戚一同が集まってお墓の前のオープンスペースで、重箱を開けて宴会をするのが「シーミー」です。最近は一族で集まる人数が少なくなってきたものの、まだまだ島内で交通渋滞が起こるほどにぎわいます。
準備が忙しい朝には、機能的な飲み物がぴったり。「茶色くて甘いおかゆ」。それが玄米ドリンクです。市場やスーパーなどでは「玄米」というネーミングで、瓶やパックに入ったものが冷蔵ケースで売られています。玄米を形がなくなるほど、ドロドロのおかゆ状にし、そこに黒糖をたっぷり入れて、おろしショウガを少し加えるというシンプルな飲み物。栄養価が高く、食物繊維もたっぷり。味わいながら、噛むようにいただきましょう。
最近ではヨモギ味とか、紅芋味、胡麻味などさまざまな健康的な風味のものが製品化されていますが、もともとは「おばあ」が作る家庭の味なんです。