カリブ海に浮かぶドミニカ共和国。首都サントドミンゴの旧市街の歴史的建造物の中で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。甘くないバナナを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
フロリダの南で、キューバの東に位置するエスパニョーラ島。その島の西半分がハイチ共和国で、東半分がドミニカ共和国です。もともとコロンブスをはじめとするスペイン人がこの島に1492年12月5日に到着。その風土が故郷のスペインに似ていることから、エスパニョーラ島という名前がつきました。その後フランスが島の西部から進入し、1697年にスペインは島の西部をフランスに譲る事になりました。サントドミンゴの旧市街には、病院、道路、教会、大聖堂など、当時をしのばれる建造物が今でも残されています。そのなかにあってモダンな建物の一つ、コロンブス記念灯台は新大陸発見500周年の1992年に、建設されたものです。灯台そのものは上から見ると大きな十字架の形をしており、特別な日には夜空に向けて大きな十字架の光が放たれます。そして、建物の真ん中…十字の交差する所には白い大理石の塔が造られ、ここにコロンブスの遺骨が安置されています。
ドミニカの食事に欠かせないのが、甘くない調理用のバナナ。プラタノと呼ばれる種類のバナナで、食感は芋に近く、いろいろな調理方法があります。基本は塩ゆでしたものを、潰(つぶ)して裏ごししたり、切ってそのまま付け合わせで食します。他にも、油で揚げたり、煮込んだり、バリエーションも豊富です。朝食でポピュラーなのは、塩ゆでした後、すりつぶしたバナナに、バターかオリーブオイルを少量たらして味を整えた、ペースト状の「マング」と呼ばれる食べものです。ソテーしたタマネギ、揚げたサラミやチーズをトッピングしていただきます。牛乳をオレンジジュースで割った飲み物「モリル・ソニャンド」と一緒にどうぞ。
このマングはバナナで作るのが基本ですが、キャッサバのイモの部分で作る事もあるようです。