世界中でゴルフのビッグトーナメントが行われているこのシーズン。
最近では、何かと10代の選手の奮闘が目立ちます。石川遼選手が高校生でツアー優勝を果たした時は驚きましたが、今は次々と若いアマチュアの選手が、プロ顔負けの活躍をしています。プレーするのも道具を揃えるのもお金がかかるスポーツのゴルフ。
さて海外では、そんなジュニアのゴルフ事情というのはどのようになっているのでしょうか。
今日も2カ国をコネクト。
イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「上流階級のものが、大衆化してジュニア育成に力を入れています」
去年の(2011年)全米オープン優勝者のロリー・マキロイ選手の家は一般的な労働者階級だったのですが子供の頃、リビングのカーペットから、ふたのあいた洗濯機の中にボールをウェッジで入れるほどアプローチが上手かったそうです。
お父さんが彼の才能に気づいて、もっと本格的にゴルフをやらせようと思ったのがきっかけ。ただ当時は、やはりお金のかかるスポーツ。
お父さんとお母さんが、いろんな仕事を掛け持ちしてジュニア大会を転戦ツアーするためのお金を溜めてきたという話がありました。
元々ゴルフは上流階級(貴族)の社交場に発展したスポーツでした。
ゴルフ生誕の地、St Andrews Old Courseでは、子供たち(Under16)も出来るんです。Green feeは、伝統的なオールドコースですと1ラウンド(18ホール)70ポンドから、150ポンド。
そして、このSt Andrewsは、2002年に5歳から18歳の子供たちを対象にジュニア支援のための協会を設立しました。
今まで、1,300人を超えるジュニアがプロのレッスンを受けています。メンバーの中にはナショナルチャンピオンも誕生したそうですよ。
もちろん、St Andrewsまで足を伸ばさなくても、ロンドンにもゴルフコースはあります。こちらは20ポンド〜25ポンドという金額で回れます。そして学割もあります!
韓国、ソウル。南美華さん
「現状ではゴルフはステイタスで、ジュニア育成は限られた例です」
韓国の大人はみんな大好きで、ゴルフ場がとにかく不足している状況。
特にソウルの人口密度が高いために、景気が悪くなっても関係なく、皆さん高級車と同様にゴルフにお金を投じます。
最近は財閥による1億円以上の会員権でのゴルフ場を、新規にオープンするなど高級志向な勢いは衰えない感じです。
最近では、高等学校や中等教育の中の体育部にゴルフ部があり、ここから中学生のうちに、スカウトをしてゴルフの養成をするというパターンがあります。
ゴルフ選手で一花咲かせたいと思う親心も。
私が知る限りでも、子息をゴルフ選手の卵という家族が2組いて、そういう話もなくはありませんが、なかなか花開く事も少ない様で、投資するのに、親がかなりの借金をするという現状はあります。
でも、最近の若い世代、20〜30代はゴルフにあまり関心を持たなくなる様な傾向で、今後ゴルフ人口は少なくなるかも知れません。