南アフリカのケープタウン、テーブルマウンテンの頂上から大西洋を臨んで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。まず身体が喜ぶ飲み物を飲もう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
南アフリカの西側。インド洋と大西洋、二つの海に面する分岐点、喜望峰の北にある都市が、ケープタウン。
その街の象徴ともいえる、頂上が平らな標高1,000mあまりの山がテーブルマウンテンです。山頂まではロープウェイですぐに登ることができますが、山の両サイドで気候が異なる、といわれるだけあって、雲に覆われている事が殆ど。
地元の人々は旅行者に「晴れていたならばすぐに登れ」とアドバイスします。自力でも片道2時間ぐらいの登山です。
北半球ではまずお目にかかることがない、花や植物などを道すがらに楽しむことができ、ガーデニングに興味がある人にはたまらない魅力的な観光地といえるでしょう。
ケープタウンよりもさらに北側のセダルバーグ地域だけで栽培されている健康茶が、ルイボスティー。
紅茶よりも赤っぽく、苦味がなくてほのかな甘みがあるのが特徴です。
独特の香りがクセになり、体調維持に欠かせない成分を含みます。
この地域の先住民は、古くからルイボスティーの効能を知り、伝統的に薬草として飲んでいました。そして、ここに入植したヨーロッパの移民は、紅茶の代わりにルイボスティーを愛用。それが評判を呼び、北半球で大規模栽培をしようという試みは何度かあったもののうまくいかず、今でもセダルバーグ地域から世界中にその茶葉が輸出されています。やはり乾燥した空気と寒暖の差がおりなす独特の気象条件と、土壌がものをいうのかも知れません。
南アフリカの国民食といわれる、カレー風味のミートローフ「ボボティ」をメインに、サラダ、卵料理、そしてトーストと一緒にどうぞ。
南アフリカの人々は「ルイボスティー」に牛乳か山羊の乳と砂糖を入れてミルクティーにして飲むのが一般的。
そして「ボボティ」はスパイシーなのに、レーズンなど果実の甘みがアクセントの、ヨーロッパとアジアのテイストが混ざった食べ物です。