今日は、ロンドン・オリンピックのトランポリン日本代表!
伊藤正樹選手のHidden Story。
昨年行われた5つの国際大会全てでメダルを獲得。
そのうち日本で開催されたワールドカップでは金メダルに輝きました。
2011年、世界ランキング1位。
金メダルの最有力候補としてオリンピックにのぞむのが、トランポリンの日本代表、伊藤正樹選手です。
まずは、トランポリンとはどんな競技なのか?
伊藤選手に教えていただきました。
トランポリンは結構シビアな競技で、体操とかフィギュアスケートのようにやり直しがきかないスポーツで、トランポリンは10種目をすべて違う技を行わなければならないんですけど、それを1種目でもミスしてしまうと「中断」ということになってしまうので、10種目中9種目目でミスしてしまうと、どんな世界チャンピオンでも小学生にも勝てないという競技なので、まずは10本通さないとスタートラインに立てないような競技なので、何10秒で決まってしまう競技なので、その数10秒のために時間をかけて練習しているというか。
トランポリンは、10個の異なる技を連続して行うことが要求される競技です。
採点方法はというと……
10種目は何をやってもいいんですけど、難しい技であればあるほど難度点という基礎点が高いので上の方にいきやすいんですが、難度点と同様に演技点というのがあって、難しい技をやって美しさが下がってしまうと総合的に点数が伸びないので、難度点が高くて演技点も高いというのがベストですけど……
昨年からルールが一部変更。難度点、演技点に加えて、跳躍時間の長さも得点に加算されることになりました。
実はこれが伊藤正樹選手に大きなアドバンテージとなっています。
なぜなら、今、世界で最も高く飛ぶことができるのが伊藤選手なのです。
日本の中では高さは一番高いと評価されていて、世界で見ても、普通に自分が飛ぶことができれば負けることはないかなと思います。
ビルの3階くらい。8メートル行くか行かないかくらい。タイムでいうと1秒か2秒なんですが、その1秒か2秒が他の選手には出せない。
高ければ高いほど、高得点につながる跳躍時間点があって、高さ点が入ったので、高ければ高いほど高得点になることになったので、その点では有利かなと思いますね。
10個の技を連続して行わなければならないトランポリン。
非常に高い集中力が要求されます。
直前の跳躍時間を入れて、台に乗ってから1分から2分程度ですかね。
技に入ったら10種目なので「2秒 × 10本」で20秒くらいで終わってしまう。技に入ったら20秒で勝負が決まる世界。
僕は技の1本目というのは意識して、1本目ミスすると最後まで引きずってしまうので、1本目を決めれば最後まで行ける自信があるので、1本目は非常に注意しながら入りますね。
自分の理想っていうものを自分の100%の演技というものを、10回中10回は出ないので、その10回にどれだけ近づけられるか、そのために練習してるというか、本番に強い選手は練習がしっかりしてるだろうし、本当に強い選手が結果として勝つので。練習でやりきっていれば、試合でいい結果が出るんじゃないかなと思っています。
本当に強い選手は練習がしっかりしている。
さらに、伊藤選手はこう続けました。
僕の考えでは、試合は100%の力は出ないと思っているので、いろんなメンタル状況とか、こういう競技にはメンタルが重要だと思うし、その日の体調とか、台の特性とか、そういうもので完全に自分にあったコンディションというのは来ないと思うので、試合での100%というのは。
だから、底上げじゃないですけど、自分のベースの100%というものが練習で上げていれば、例え試合で80%でも、他の選手から見れば120%だし、そういったことができれば、80%できれば自分の気持ちにも余裕があるし、80%出さないと勝てないというのと、80%出せば勝てるというのは全然違うので、そのためには日々の練習が大事かなと。
練習はやりきりました。
伊藤正樹選手の金メダルへの跳躍が始まります。
自分の夢というか目標は、オリンピックでメダルを獲得することと、トランポリンをメジャーに、いろんな人に知ってもらうのが自分の夢なので、このふたつの夢はイコールというか、オリンピックでメダルを取ればトランポリンも注目されるだろうし、そのためには、自分の夢をかなえれば、トランポリンも有名になるし、トランポリンを広めるには自分の夢をかなえるしかない。
だから今回のオリンピックは結果にこだわりたいと思います。
トランポリンをより多くの人に知ってもらうために、世界で最も高く飛べる男が4年間の情熱をかけた20秒間。
男子トランポリンは、
日本時間の今夜(2012年8月3日)10時から予選。午後11時26分から決勝。
伊藤選手、日本勢として個目の金メダルなるか??
世界で最も高いというそのジャンプに期待しましょう!