香川県の金刀比羅宮、参道の長い石段の途中で青々とした山の頂上を臨んで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。やっぱりうどんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
なでしこジャパンのゴールキーパー・コーチの前田信弘さんは香川県丸亀市出身。
前回の北京五輪、そして今回のロンドン五輪もスタッフとして帯同しています。北京オリンピックの時は正GKでも結果が出せなかった、福元美穂選手のロンドンでの活躍を誰よりも喜んでいるかも知れませんね。
そんな丸亀市から南へ10kmあまりの琴平町。「こんぴらさん」として広く親しまれている金刀比羅宮。江戸時代半ば以降、全国から参拝客がやってくるようになりました。もともとは海を無事に航行するための守り神として、人々の信仰を集めてきた「こんぴらさん」。今でも境内には航海の安全を祈願した、絵馬がたくさん掲げられています。
参道の長い石段は有名で、メインとなる本宮までが785段。さらにその奥にある奥社までの合計は1,368段にもなります。石段沿いには、由緒ある重要文化財の建物が点在するほか、門前町には現存する日本最古の芝居小屋「旧金毘羅大芝居」があり、文化が花開いた地であることを感じさせます。
いわずと知れた「さぬきうどん」の本場の香川県。
県外からはうどん目当ての旅行者もたくさんやってきます。地元に根付いた食べ物で、有名な店が集中してはいないので、必然的に県内各所をめぐる事になります。営業時間は基本的に、朝からお昼過ぎまでのところが多く、人気のお店ともなると朝早くから行列ができることもしばしば。うどん玉の製造販売が本業で、しかもその場で食べる事ができる「製麺所」や、自分でゆでて好みのスタイルに仕上げていく「セルフ」など、お店によって独自のシステムがあります。
うどんは消化がいいだけに、いろんな店をはしごする事も簡単で、麺だけでなく、微妙なお店の雰囲気の違いまでを味わうのです。まずはつるりといただきましょう。
かけ・ぶっかけ・釜あげ・しょうゆ・釜玉などが、王道といわれるメニュー。違った店でこれらを食べ比べるのが、はしごをしても食べ飽きないコツなのだそうです。