中南米の国、パナマ。太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河のたもとで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。カフェのセットメニューにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
パナマ運河は全長およそ80km。マゼラン海峡など南米側を経由せず、アメリカ大陸の東海岸と西海岸を船で行き来できるため、多くの船の航海日数と燃料の大幅な節約ができるのです。アメリカ合衆国によって建設が進められ、1914年に開通。再来年の100周年に向け、さらに大型の船舶が通ることができるように拡張工事の真っ最中です。北海道よりやや小さい国土に、300万あまりの人々が暮らす国パナマ。決して多くはないこの国の民族は、先住民の他に、スペイン、アメリカ、そしてアフリカ系など歴史的に受けてきた様々な文化の影響もあって多種多様です。
しかし食文化に関しては、いわゆるラテンアメリカの食事というのが一般的です。
凝ったレシピの料理は少なく、シンプルなものが多いのがパナマのごはん。朝食の品数もそれほど多くはありません。野菜サラダや卵料理などは、あまり朝からは食しません。カフェや屋台での一般的な朝食メニューは、チキン・ナゲットやソーセージなどの肉類と、コロッケなど芋類の料理。そしてナンを油で揚げたような「オハルダ」と呼ばれるものと一緒に食べるセットがポピュラーです。
もちろんタコスの皮の部分のトルティーヤも定番の一つですが、ひらべったくて丸く、穴がないドーナッツのような「オハルダ」。これを何枚か食べておなかを一杯にするのがパナマ流。
それでは、コーヒーと共にいただきます。
パナマではとにかくコーヒーに砂糖をたくさん入れるのが一般的。
まずブラックで飲むパナマ人はいないといえるでしょう。