2012/11/23 世界の「ユニークなスポーツ」事情

ウインター・スポーツのシーズンが本格的にスタートしています。
メジャーなものもさておき、ユニークなスポーツが世界には色々とあるようですが、あの国ではどんなスポーツがあるのでしょうか。
今日も2カ国をコネクト。

イギリスならではのユニークなスポーツはありますか?

イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「いろいろとあります」

ユニークなものはどんなものですか?

ロンドンから車で2時間ほど西へ行くとコッツウォルズという日本人にも人気の高い美しいカントリーサイドがあります。
そこで世界選手権も開催される本気の競技が開催されています。
その名も「Shin Kicking」すね蹴りです。
想像するだけでも痛い弁慶の泣き所。そのスネを蹴る大会は1612年から続いていて今年でなんと400年の歴史を持ちます。
去年の参加者は18人。毎年スプリングバンクホリデーが終わった後の金曜日に開催されます。ちなみに今年は6月。

プレーヤーはパンツの下にスネをしっかりプロテクトするため、ワラを詰め込み、白衣のような白い競技服を着て襟を掴み合いながら蹴り合います。ばかばかしいけどこれが爆笑かつ、かなり盛り上がるそうです。
19世紀初頭は競技が過熱し、スネを鍛えるためハンマーで叩いて鍛えたそうです。
ルールはシンプル倒したほうが勝ち。
その時、審判がきちんとスネを蹴って倒れたかをチェック。
決勝のみ3本勝負で2回最初に倒した方が勝ち。
ケガの治療のため、救急治療のクルーが側に待機しています。

他にもあるんですか?

先ほどのコッツウォルズでは「ウールサックレース」という、羊毛袋を担いで競争するという競技もあります。

その他にも、イギリスの中部のパートンという場所では「タフガイレース」という世界一のタフガイを決めるレースがあります。有刺鉄線をくぐり、火の上を歩き、泥の中をもぐって、過酷な障害物を乗り越えるというもので、こちらは1986年から続いています。ガイとはいいますが、女性も参加でき、一昨年は2人が参加。また日本人も参加したみたいです。ちなみに次回は来年の1月27日に開催されます。こんなに過酷なのにイギリス以外の参加者は参加料109.72ポンドを支払い、優勝者には賞金も出ません。参加費は子供たちへ寄付されるということになっています。

フィンランドならではのユニークなスポーツはありますか?

フィンランド、エスポー。遠藤悦郎さん
「フィンランド独自のプロスポーツがあります」

プロリーグまであるという変わったスポーツは、どんなものでしょうか?

「ペサパッロ」という野球に似たスポーツがあります。
アメリカ式野球と違ってダイヤモンド型の塁でないので、バッターはボールをヒットしたら右ではなく左前にある1塁に出塁する。ボールはかなり硬いテニスボールのような感じのもの。グローブはミット部がアメリカ式に比べて縦に細長く、バットも長く細い。

実際に外国人ばかりで遊びのプレーに参加したことがあるが、アメリカ式に慣れている日本人やアメリカ人は、ヒットした瞬間に、身体が覚えていて、反対方向の右に走ってしまい、すぐアウトになってしまいました。
ピッチャーはマウンドからボールを投げるのでなく、バッターのすぐ横に立っていて真上にトスする感じ。打球が飛びすぎてエンドラインを越えるとホームランでなくファールとなるなどルールの違いも多いようです。

アルペン競技やアイスホッケーという印象がありますが

……

「ペサパッロ」は、国技といえるアイスホッケーがお休みの夏に開催されるので、夏の地元密着スポーツとして人気。学校でもチームがあって、地域での交流試合が盛んで、特に学校チームは女子にも人気です。

そしてフィンランドの「ペサパッロ」プロリーグには、男女リーグがあります。それぞれ1部リーグは12球団で、地方都市に多く、地元チームの応援は人気。とはいっても球場はプロのホームグラウンドでも、日本の草野球みたいなのどかな規模で、陽の長い夏の夕方に、ソーセージを食べながら、ビール片手にのんびり観戦するという楽しみ方をしているようです。

日本では友好団体「北海道フィンランド協会」のペサパッロチームが活動していて、世界大会への出場/フィンランド遠征もしています。