バングラデシユ第二の都市チッタゴン。
人々の喧騒のなかで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。簡単な朝ごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
バングラデシュはガンジス川の河口のデルタ地帯にあって日本の4割程度の国土に、1億4千万人以上が住むという世界でも有数の人口密度の高い国。
チッタゴンは国の東南部にある海沿いの街。首都ダッカとは違い地盤がしっかりとした丘陵地帯を背景にもつため、交易の中心として紀元前から栄えていました。そのため多くの民族がここに定住し、今では商工業の中心地として、国の発展を支えています。
バングラデシュの朝は早く、食事の支度で台所からはいい香りが漂ってきます。代表的なメニューといえばまずは「ルティ」と呼ばれる「ナン」のようなもの。
ボウルに入れた小麦粉を水と混ぜてお団子ぐらいのサイズになるようにします。そして小皿くらいの大きさに平べったくしたその生地をフライパンなどで焼いたら出来上がり。おかずは、カレー味の野菜炒めや、豆料理。そして「ディムバジ」と呼ばれるスパイシーなオムレツです。この「ディムバジ」はタマネギと緑色のトウガラシが入っているので、除々に辛さが口の中に充満。「ルティ」でそれを中和します。家庭はもちろん、食堂などでもポピュラーなこのメニュー。お砂糖がたっぷり入ったミルクティと一緒にどうぞ。
バングラデシュの朝食。カレー風味の、豆を中心とした野菜の料理は、飽きが来ないためヘルシーな朝ごはんとして、欧米などの健康指向の人々から注目されています。