フィンランドの北側にあるラッピ州のスノー・リゾート。
昼でも氷点下の白い世界の中で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。暖かい飲み物を飲もう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
日本よりやや小さい国土に、北海道と同じくらいの、およそ540万人が暮らすフィンランド。首都ヘルシンキをはじめ、大きな都市は南側に位置します。ノルウェーに近い北側のラッピ州は、大自然に抱かれた場所。トナカイと暮らす人々が住み、冬は雪深いこの地では1年の半分以上、オーロラを観る事ができるので世界中から観光客が訪れます。
サウナはフィンランドの人々の生活には欠かせません。
特に寒い冬になると、朝起きてからまず体を芯から暖めるためサウナに入ることも多いようです。シャワーで身体を洗い、サウナで汗を流し、身体をクールダウンしてから、またサウナに入ります。日本でもサウナの横には水風呂がありますが、身体を暖めたり、冷やしたりを繰り返す事によって、血液の循環が促され、寒さに強くなるのだとか。リゾート施設では真冬でも、屋外にあるプールや、凍った湖などに穴をあけた天然のプールで、水浴びをしながらサウナに入るのです。いわばこのアイススイミングは、サウナに慣れた人たちにとってとても気持ちがよく、身体がポカポカに温まるのだとか。
フィンランドではブルーベリーやクランベリーなど、夏から秋に収穫したベリー類をジュースにします。
暖かいシーズンはそのまま冷たいジュースにしますが、冬には、冷凍保存しておいたベリー類のジュースに、片栗粉かコーンスターチなどでトロミをつけて「KIISSELI」というほのかに甘いスープに仕立てて飲むのです。
まるで葛湯のような感覚で、カップをすすります。
ライ麦の薄切りのパンと一緒にどうぞ。
新鮮な野菜がなかなか取れないので、乳製品とジャガイモが中心の朝ごはんですが、ここにもベリー類のジャムが添えられます。