来週月曜日(2013年3月11日)で東日本大震災から2年が経ちます。
復旧や復興にはほど遠い地域がほとんどですが、ボランティアの方々は、献身的に活動をしていらっしゃいます。
そんな自然災害のボランティア事情について、今日も2カ国をコネクト。
地震による被害から、先月22日に2年が経過した、ニュージーランド、クライストチャーチ。晝間尚子さん
「クライストチャーチを盛り上げるためのボランティア活動があります」
地震が発生してしばらくの間は、液状化した泥の処理などでたくさんのボランティアがかけつけて働いていましたが、今は緊急事態の対処というよりは、まだまだ復興に時間のかかるクライストチャーチを盛り上げるためのボランティア活動があります。
例えば、建物を取り壊して出来た空き地に花を植えたりベンチを設置して、みんなが集まれる場所にしたり、ちょっとした公園にしたり、アートを設置したり。
中でも、地震で出来た「空き地」をクリエイティブに活用しているギャップフィラーという団体は、ユニークなイベントをたくさん企画しています。
空き地を公園に変えていくのもそうだし、自転車をみんなで一斉にこいで、そこで発生した電気を使って映画を上映したり、空き地に野外ディスコを設置したり。
これらは全て一時的なものなので、「お金をかけずに、自分たちの力で出来る事からやっていこう」という発想から活動をしています。
去年の10月29日にハリケーン「サンディ」が上陸した、アメリカ、ニューヨーク。中村英雄さん
「色々なボランティア活動が行われています」
アメリカの場合、自分が苦しんでいる(人間関係、仕事、恋愛、家族、病気、事故などで)と、なおさら人に対して援助の手を差し伸べる傾向があります。
サンディの時も、同じクィーンズで被災の少なかった僕の住むサニーサイドでは、近隣の飲み屋やレストランで、決して豊かとは言えない常連達が集まって、海岸部「ブリージー・ポイント」の瓦礫処理に出かけたりしていました。
確かに人の不幸に手を貸すのは、それだけでも素晴らしい事だと思いますが、それをキッカケに近隣のコミュニティーや家族友人の絆を再確認するといった副産物があって、それが重要な気がします。
日本でも被災地に助けに行けない人は、別のことでもいいから近隣のコミュニティや学校職場家庭で、何か無償の奉仕をすればいいと思いますよ。それだけでも間接的に被災地支援になります。
そんな、アメリカ人のボランティア精神を分かりやすく解いている本が、3月12日に刊行されます。
ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の予防医学専門スティーブン・ポスト教授著『人を助けること、苦しい時を乗り越えるために』です。
「とにかく、自分は持っていなくても与えることが大切。人を助けることで人は救われる」と、限りなくチベット仏教などに近い考え方ですね。