Jリーグは、今月で、開幕20周年なんですよね。
最初の公式戦は、92年の9月のナビスコカップだったんですが、本格的にリーグ戦が始まったのは、93年5月15日のことでした。
そんなJリーグですが、発足への動きが始まるのは、88年の3月。
「第一次 日本サッカーリーグ活性化委員会」が設立されて、プロ化することについて検討がスタートしました。
90年代に入ると、議論が活発になりました。
「日本のサッカーをプロ化して成功できるのかどうか?」「プロ野球があるから、サッカーは人気が出ないんじゃないか?」「まだまだ時期が早すぎる」といった声もあったようなんですが、その声を封じて、サッカーのプロ化、つまりJリーグの扉を開いた中心人物は、川淵三郎さん。Jリーグの初代チェアマンに就任しました。
その、川淵さんがチェアマンとして率いるJリーグは、
「地域社会と一体となったクラブづくり」。
これを重要な柱としました。
サッカー・クラブは、地域に根ざしたものであって、そこを起点に豊かなスポーツ文化をはぐくんでいく。
そういう理念のもとに立ち上がったのが、Jリーグだったんですね。
そして、いよいよ開幕戦の日が来ました。93年5月15日、場所は国立霞ヶ丘競技場。
ヴェルディ川崎 vs 横浜マリノス。
この試合。 誰のキックオフでスタートしたか、覚えている方、いらっしゃいますか?
言わば、Jリーグをキックオフした選手。
ということになりますが、その方から、リーグ戦開幕20周年をお祝いするコメントが届いています。
私は、ラモン・ディアスです。
日本のすべての人に、おめでとうと言いたいです。
今も私は、日本のことを思うと 特別な気持ちになります。20年という長い時間がたちましたが、あのヴェルディとの開幕戦は、良い思い出として残っています。
2-1で勝ったんです。 そして、私は得点王にもなりました。マリノスのみなさんにも、大きな感謝とハグを贈りたいです。
日本のすべての方にハグを送りたいです。
Jリーグには、素晴らしい思い出がたくさんあります。
本当にありがとう。感謝しています。
アルゼンチン出身、マリノスの選手だった ラモン・ディアスさんのキックオフでJリーグのリーグ戦が開幕したんですね。
そして、この開幕戦で、ディアスさんは、決勝ゴールを挙げています。ヴェルディがいきなり負けた試合でした。
ちなみに、ラモン・ディアスさん、あのマラドーナさんと同じ世代で、79年のワールドユースでアルゼンチンが優勝したときの得点王です。
ただ、その後、フル代表は、マラドーナさんを中心にしたチーム構成をとったためか、アルゼンチン代表としては少ししか出場機会がありませんでした。
でも、セリエAのインテルでは、リーグ優勝に貢献。
Jリーグでも、当時、ジーコさんとか、リネカーさんとか、リトバルスキーさんとか、そういう外国人選手に比べると、やや地味な印象でしたが、最初の年、得点王に輝く大活躍! Jリーグで初めて、2試合連続のハットトリックを決めるなど、28得点を挙げました。
常にビッグネームと 背中合わせの存在だったラモン・ディアスさん。
しかし、その左足は、始まったばかりのJリーグに鮮烈な印象を残しました。
そのキックオフから、まもなく20年です。