今週は、マンチェスター・ユナイテッドの監督を昨シーズンいっぱいで退任した、サー・アレックス・ファーガソンさん。マンチェスター・ユナイテッドが来日中、ということで、ピックアップしました。
ファーガソン監督、印象的なのは、試合中、ほほを赤くして、カッカしてる姿でしょうか?
ガムをずっとかんでいて、チームが試合でうまくいっていないと、噛むスピードがどんどん速くなる、という……すぐ怒るのでヘアドライヤー、なんて言われ方もしました。
ロッカールームでスパイクを投げて、それがベッカムに当たって顔にケガをする、という事件もありましたね。
ファーガソンさんは、1941年、スコットランド生まれ。
34歳で現役を引退し、その後、スコットランドのクラブチームを率いました。
86年、メキシコワールドカップの予選の途中に、スコットランド代表監督が急死したため、そのあとを引きつぎ、ワールドカップへ代表を導きます。
そして、その年、マンチェスター・ユナイテッドの監督に就任。
それから、ついこの前まで、ずーっと、ユナイテッドを指揮して来ました。
就任するときに、他の人を監督に推薦するクラブの理事もいたそうですが、ユナイテッドのレジェンド、ボビー・チャールトンさんが、みんなをこんな風に、説得しました。
「一度、彼の姿を見てくれ。彼は試合中、つねに熱くチームを指揮するんだ。ピッチに入っていって、選手たちに自信を植え付ける。情熱にあふれているんだ」。
まさに、情熱がその姿からあふれてました。
それにしても、他の人にならなくてよかったですね。
だって、その後のマンチェスター・ユナイテッド、すごい成績ですから。
ただ、最初の数年は結果が出ませんでした。
86年に指揮を始めて、最初のタイトルは、90年のFAカップ。
92−93シーズン リーグ優勝。これは67年以来のことでした。
その優勝はなんと、ゴルフ場で見知らぬ男の人にからの報告で知ったそうです。
その「フットボール史上最も有名なストレンジャー」となった男の人。
その後2007年、あれは自分だったと身元を明かし、ファーガソンは彼に手紙を送ったそうです。
この優勝スタートに、獲得したタイトルは、リーグ優勝13回!
FAカップ5回!チャンピオンズリーグの優勝2回!
98−99年のシーズンには、リーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグの三冠、いわゆるトレブルを達成しました!
そんな、サー・アレックス・ファーガソンの言葉。
たくさん名言を残しているんですが、その中から、この言葉をピックアップしました。
「戦術は重要だが、戦術が試合に勝つのではない。
人間が、試合に勝つんだ」
「人間」を大事にしたファーガソン監督。
すぐ怒るけれど、なぜか心をつかまれる。選手にとっては、そんな感じだったのではないでしょうか。
選手と強い絆で結ばれた名監督。
チームがゴールを決めたときに、両手をあげて立ち上がり、自分がゴールを決めたように喜ぶ姿も、深く心に残ります。