北海道の北部、日本海に浮かぶ島、利尻島。
利尻山の頂上を臨んで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。朝ごはんは海の幸にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
緯度が高いので、島のいたるところに高山植物があり、利尻富士という異名を持つ利尻山への登山が人気。
今、短い夏の終わりを迎えようとしています。
そして「ウニ」はその「利尻昆布」を食べて育ちます。
北海道の他の地域でも「ウニ」は獲れるのですが、高級食材とされるのは、利尻島近海で獲れた「エゾバフンウニ」と「キタムラサキウニ」の2種類。旬はいずれも短い夏の間だけです。
その日の波の状態や、年間の漁獲量を考えて、漁業協同組合が漁の時間を毎朝指定します。
まだ薄暗いうちに出港する「ウニ漁」は、一人乗りの小さな舟で、箱メガネで海底を覗きながら、網でひとつずつ手作業ですくい上げます。そして朝のうちに港に戻り、出荷の準備に入ります。
地元で採れたてを食べる時には、すぐに硬い殻を割り、中から柔らかいウニの粒が壊れないように取り出して、海水で丁寧に洗って、ごはんのどんぶりに乗せます。「利尻昆布」のうま味がたっぷりの醤油をたらしてどうぞ。
利尻島でしか食べられない、おいしさのポイントは、生ウニの型くずれを防ぐミョウバンを使わないことだそうです。