インドネシア、スマトラ島の都市、パダン。
インド洋を臨んで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。朝ごはんはしっかりと食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
日本の国土よりも大きな島、スマトラ島。
16世紀から19世紀の間にインド、ポルトガル、イギリス、オランダなどとの貿易が行なわれた港町パダンは、島の西側にある大都市です。
赤道直下にあって、年間を通じて真夏の気候。
古くはコショウ、金、そして今ではコーヒー豆がこの街から世界中に輸出されています。
ミナンカバウ族という先住民の文化が受け継がれ、屋根の先端部分が水牛の角の形をした独特の住居があちこちで見られます。
トウガラシを使った辛い味つけが特徴のパダン料理。
インドネシアでは全国チェーンのレストランが、いくつもあるほど、ポピュラーな地方料理です。
ウエイターが料理の乗った沢山の小皿をテーブルに持ってきて、欲しいものだけを自分で取り分けます。
いらない料理は手をつけなければ、料金に含まれません。
インドや中近東の影響を受け、肉や野菜のカレーが中心ですが、いずれもココナッツミルクで煮込むのが、パダン料理のレシピです。
一般的な朝食は「ソトパダン」と呼ばれるスープ。
カレー風味のココナッツ・スープに、牛肉か水牛の肉をじっくり煮込んだもので、トウガラシのソースとライムを絞って自分で味を調節します。
バナナの葉で包んだ、ちまきのようなごはんをスープ皿にひたしながらどうぞ。
今週はインドネシア、パダンの「ソトパダン」でした。
地元では「ソトパダン」だけを大鍋で煮込んで食べさせる屋台が、朝早くからあちこちに出店しています。