2013/9/13 ファビオ・カンナバーロの言葉

今週は、今日がバースデイ。ファビオ・カンナバーロの言葉をご紹介します。

ファビオ・カンナバーロ、今日で、ちょうど40歳!
元イタリア代表のディフェンダー。センターバックです。
ワールドカップでも優勝しましたし、ヨーロッパの最優秀選手、バロンドールにも輝きました。

カンナバーロ。出身は、ナポリです。
ナポリといえば、あのディエゴ・マラドーナが84年から91年まで所属していました。
カンナバーロは、73年生まれ。つまり、10代の多感なころに、全盛期のマラドーナのプレーを目にしていた!!
しかも、カンナバーロは、ナポリのボールボーイをしていたので、まさに間近で見ていたんじゃないですかね。

カンナバーロは、17歳のころから、ナポリの練習に参加していたそうです。
マラドーナも ぎりぎり在籍していて、一緒に練習をした、ということなんですが、なんと、初めて、ピッチで対峙したときに、カンナバーロは、マラドーナを削ったんです!

17歳の若造が、世界のスーパースターにファウルぎみのディフェンス?!
それまで盛り上がっていた紅白戦が、いきなり静まり返ったそうです。
そりゃそうですよね。全員、固まりますよね。

でも、このとき、マラドーナが立ち上がって言った言葉がすごい。

そうだ、それでいいんだ。
そうやって守らなくては、ナポリのディフェンダーにふさわしい男にはなれない

カンナバーロはこのときのことを、こう振り返ります。

怪我をするかもしれない危険なタックルを、フランコ・バレージでもローター・マテウスでもない若造から受けたのに、そのタックルを、ディエゴは褒めたんだ。
その時、僕は感じたね。これこそが本当のサッカー選手だ

19歳、ナポリでセリエAデビュー。その後、パルマ。さらに、インテル、ユヴェントス。スペインのレアル・マドリード。もう一度、ユヴェントス。最後は、UAEのアルアハリ。さまざまなクラブでプレーしました。

そして、イタリア代表としては、ワールドカップ制覇を果たすわけですが、ワールドカップといえば、実は、90年のイタリア・ワールドカップ準決勝、ナポリで開催された、イタリア vs アルゼンチン。
この試合で、カンナバーロは、ボールボーイを務めていた!!

マラドーナが選手として出場していたこのゲーム、結果は、PK戦でアルゼンチンが勝利、地元イタリアは敗退。
PK戦の4人目、マラドーナが決めて、そのあとイタリアが外して勝負が決まった。という試合。
カンナバーロの目にはどう映ったのか?

その悔しい一日から、16年後。ドイツワールドカップで優勝。

そのとき、カンナバーロは こう語りました、

長い年月の末に、やっとトロフィーをうちに持って帰ることができるよ

ナポリ生まれ。17歳で、マラドーナを削った少年が、夢をかなえた瞬間でした。


Words From The Field
今朝は、元イタリア代表のディフェンダー、ファビオ・カンナバーロをピックアップしました。

太い眉毛が親しみやすい雰囲気なんですかね?
どんなチームに行っても、チームメイトから頼りにされていた、というエピソードも残っています。

ちなみに、2002年 日韓共催のワールドカップの際、イタリア代表がキャンプを行ったユアテック・スタジアム仙台のアズーリ広場には、カンナバーロの足形が設置されています。