2013/9/20 世界の「会社での出世」事情

すっかり流行語にもなっている「倍返し」でおなじみの『半沢直樹』。
いよいよ今週末が最終回で、そのストーリーの結末が期待されています。
会社内での出世を扱ったこのドラマはもちろんフィクションですが、バブルの時期を知らない世代にも痛快な「会社内での出世」そんな「会社での出世事情」はどうなのでしょう?
今日も2カ国をコネクト。

出世欲はあるのでしょうか?

イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「かなりあります」

やはり転職してのキャリアアップが多いのでしょうか?

ヘッドハンティングから声を掛けられ、それを期に転職するケースもあります。

一般的にイギリス人は出世に関してさまざまなリサーチや研究をして、いかにもイギリス人らしいのですが、理論付けしたがっているのを感じます。

例えば調査で「コーヒー派」の人は「紅茶派」の人に比べて出世するそうです。
コーヒー好きな人は議論好きで理屈っぽくせっかちだけど切れ者。
それに対し、紅茶好きな人はゆったりと落ち着いて仕事をしているフレンドリータイプ。そして、過去5年で給料が上がっているのはコーヒー派。
平均年収540万円稼いでいたとすれば紅茶派に比べるとコーヒーの方が£2160(約34万円)多く稼いでいて、重役や役員はコーヒー派が多い。コーヒー派の方が遅くまで働けるのも理由のひとつ?だとか。紅茶派は雰囲気をにぎやかにしてくれて、チームプレーヤーが多いとか。

あくまでも科学的根拠はなく、調査した見解です。

他にもそんな調査があるのでしょうか

もうひとつ、イギリスの研究チームがユニークなケースを発表しました。
赤ちゃんの時に母乳で育った赤ちゃんは、粉ミルクで育った赤ちゃんよりも出世率が24%も高いということがわかったのです。 さらに社会的地位が下がる確率は20%減少するという報告が出されました。

イギリスで生まれた、およそ4万3,000人を対象に「母乳で育ったかどうか」追跡調査をしたデータから社会的地位を4段階で比較したもの。
これは母乳に含まれている栄養素が原因なのか、スキンシップが原因なのか、結論はまだわからなく更なる研究が必要だと言われています。

こちらも、まだ研究の段階であって科学的には立証されていません。

出世欲はあるのでしょうか?

インド、ムンバイ。ハリー・チェンさん
「むちゃくちゃあります」

むちゃくちゃ出世欲があるという事ですが?

特に若いインド人は「将来の出世には、海外の大学で学ぶのが出世の近道」として、多くが海外へ留学します。 アメリカで学ぶインド人はなんと10万人、中国に次いで2位(ちなみに日本は2万人弱で7位)。

また、海外で働く数も半端ではありません。
自国で出世するよりは、海外で自分を試すインド人は多いです。 特にIT分野では、インド人の優秀なエンジニアがアメリカで求められており、年間12万人のインド人がアメリカに渡っています。

という事は国外指向が強いということですか?

映画『Slumdog Millionaire』が舞台になるボリウッドの整地ムンバイでは、「rags to riches(貧乏から成功へ)」の欲のストーリーが多々あります。
映画界を代表するAmitabh Bachchan、Sharukh Khanは「ムンバイで成功を」という、強い出世欲でインドのトップに上り詰めました。

また、多くの欲がある「できるインド人」は仕事を2、3しています。
神戸にある創業40年のインド料理店『ゲイロード』はインド人オーナーで彼は、輸入商を営んでいるが、レストラン、カレーの製造、不動産業も営み、アイスクリームも作ります。

会社の枠にとどまらない、一つの仕事にとどまらない、それがインド人の欲であり、大きく社会に貢献する事がインドの今であり、今後の数10年の経済発展は注目していきたいですね。

日本の方も、もっとチャレンジしてみれば、より良い社会がうまれるのではないでしょうか。