環境の視点から、日本でも徐々に普及しはじめている電気自動車。
あなたは目にする機会が増えてきましたか?それともまだまだですか?
そんな「電気自動車事情」はあの国ではどうなのでしょうか。
今朝も2カ国をコネクト。
中国、上海。松田奈月さん
「まだまだこれからですが、急激に普及するかもしれません」
はい。そのため、中国政府は電気自動車の普及に積極的です。
昨年末まででは中国25の電気自動車テスト都市での普及台数は3万台弱。その8割が公共交通の車両でした。
自家用車の急速な普及率に驚きがありますが、電動自動車の普及のために、政府では電気自動車の購入に助成金(ケースにもよるようですが4万元、60万円ほど)を出すだけでなく、電気自動車のナンバープレートは無料という取り組みも行っています。
現在、各都市部では自動車台数制限のため、自動車のナンバープレートの購入が非常に高額になっています(上海ナンバーは何と100万円以上)。
そのため、上海の車でも上海のナンバーではなく、比較的安い他の省や、上海の地方限定ナンバーを購入する人も増えていますが、ナンバーによって走れる道路や時間の制限もあります。
上海で無敵の上海ナンバーが無料でついてくるとなると、電気自動車購入への「はずみ」がつくと思います。
上海のテストエリアで、電気自動車のシェア・サービスが開始するいうことで話題になっています。
レンタカーはオフィス街やショッピングモール、地下鉄の駅などの公共の場所にあって、登録してあれば、そのカードか万能鍵で乗れるシステムで、タクシーよりも安い値段設定。
「電気自動車に馴染んでもらって、購入に結び付けたい」という思惑もあります。
中国の出勤風景といえば、昔は自転車の波というイメージでしたが、現在では電動自転車が非常に増えています。
電気自動車はまだ上海市内では一般的には見かけませんが、電動自転車にはすっかり馴染み深くなった上海で、電気自動車ブームが来るのは意外にあっという間なのかもしれないと思います。
イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「少しずつ普及しています」
ロンドンで電気自動車に気づく時は、電気自動車専用の充電ポイント(チャージポイント)に停まっているとき。
夜に充電する為に停まっているのはよく見かけます。
フルに充電するのには6から8時間ほどかかるので、電気代が安い夜に充電していることが多いです。
チャージするスペースは路上に電気自動車1台か2台の専用スペースがあって、そこに充電する小さなバッテリーが設置されています。
今ロンドンには、1,412の充電ポイントがありますが、「充電ポイントを拡大する」という計画は進んでいて、2015年までに、25,000 箇所の充電ポイントを設置する予定。 できるだけ早く10万台の電気自動車を導入するのが目標だと発表しています。
ロンドンは、平日の決められた時間内に市内を走るとき「渋滞税」という税金を9ポンド(約1,350円)払わなければいけないのですが、電気自動車は免除されますし、専用の無料駐車場スペースもあります。
こんなにもサービスを頑張ってますが、なかなか普及にはつながらず2013年、年間10ポンドを払ってサービス登録している人は850人ほどです。
自家用車を電気自動車にするという成果はまだ挙げられていないんですが、2万台のタクシー、そして8,500台のバスを電気自動車にするのが目標です。
TFL(ロンドン交通局)は、507番と521番のルートの電気バスのトライアルを計画しています。
「2020年までには、ロンドンのタクシーも全て電気自動車になる計画」があると、ロンドン市長が発表したのですが、電気自動車がブラックキャブじゃなくなるかもしれません。
プライベートタクシーでは「グリーントマトカーズ」という会社が、トヨタのプリウスやハイブリッドカーを400台以上導入しているそうです。