日本は、身体に良い食べ物にとても関心が高い国です。
そんな「身体に良い食べ物事情」はあの国ではどうなのでしょうか?
今朝も2カ国をコネクト。
アメリカ、ロサンゼルス。大西良子さん
「特に肥満について関心が高く、身体に良い食べ物が人気です」
「肥満阻止効果のありそうな食べ物は全て健康食」みたいな大ざっぱな捉え方があると言えます。
たとえば、アメリカ人がよく食べる食品のトップ5入りしているヨーグルトは、無脂肪、低カロリーを謳ったものが普通のヨーグルトの隣に必ずあります。
とはいっても、砂糖の含有量を見るとアイスクリーム並み!という矛盾も見受けられます。
また、ロサンゼルスには、10年ほど前に、アイスクリームの代わりに、脂肪控えめのフリーズンヨーグルトを量り売りして食べさせるフローズンヨーグルトバーが、チェーン展開を始め、一時、爆発的な人気になりました。 深夜まで営業していて、夜中に急に甘いものが食べたくなるアメリカ人には大人気で、そうした店をガラス越しに見ると、体格の立派なかたが出入りしていて、低カロリーでも食べ過ぎれば……と思ってしまいます。
「甘くておいしいけど、カロリーが低い、しかも食べたいだけ量り売りしてくれる」という心理的な安心感が人気の秘訣かもしれません。
ここ10年ほど、めざましく普及しているのが「グルテンフリー食品」です。
これは、グルテンという小麦などに含まれるタンパク質の一部が体に良くない。 たとえば「腸の中にある免疫機能に異常を引き起こす」などという考えに基づいて、グルテンを一切省いた食品です。 種類としては、パン、お菓子、パスタ、スープなどいろいろ。
以前まで、こうした商品は特別な高級食材店のみの取り扱いでしたが、最近では一般店に普及し、食品スーパーなどでも簡単に買えるようになりました。 当然、お値段は高め設定です。
グルテンフリーに凝っているいる人たちは、菜食が多くて、ステーキなど肉を一切食べないベジタリアン。 彼らは、ヨガ・ヒーリング・瞑想といった、東洋的な思想や哲学を生活の一部に取り入れている事が多く、意外に東洋通であることが珍しくありません。
私の知り合いにもそういう人がいて、ちょっと過激だなと思う事もあります。
例えば、野菜のタネを発芽させてその芽を食べたり、生野菜以外まったく口にしないなど、究極の食生活を送っています。
ちなみに、私の娘も高校生ぐらいからベジタリアンになり、肉をいっさい食べなくなり、豆とか、野菜などをよく食べています。 でも、ベジタリアンだからほっそりしているかというと、そうでもない事も多いのです。
スイス・バーゼル。サウター美由紀さん
「やはり肥満に関しては関心がが高いです」
スイスも他のヨーロッパ諸国に同じく肥満率が問題になっていて、食品売り場でもローカロリー商品が目白押しです。
おそらく、スイスは他のヨーロッパ諸国に比べてファーストフードや冷凍食品を食する割合、また外食の割合も少ないのかもしれません。 ファーストフードといっても、スイスではかなりいいお値段ですし、普通、大人はそういったものをめったに食べません。
外食も、値段の関係や、もともとの文化から、日本ほど頻繁にするものではありません。
来客があったり誕生日などを祝う場合、普通、家庭でもてなします。
スイスの健康食品と言われて、一般にスイス人が思い浮かぶのは、Birchermüesli(ミューズリー)だと思います。
これは、色々な穀物にヨーグルトや小さくきった果物を混ぜてあるもので、見た目はあまりおいしそうではありませんが、確かに健康的で、実際おいしいです。 手軽で、朝食、昼食、夕食のどれにもなり得ます。
その他、健康には、パンでも精製小麦粉で作った白パンではなくて、未精製の穀物で作った黒目のパンが良いとか、スナックにしても穀物入りか良いと言うことで、色んな種類の未精製穀物入りクラッカーのような物が何種類もあります。
また、乳製品はスイスは本当に充実していて、ヨーグルトなどはいろいろな種類が店の棚を埋め尽くしていますし、チーズもありとあらゆるものが揃っています。
肉を多く食べていても、チーズ、ヨーグルトを始めとする乳製品を多く取っているので、それなりにバランスが取れているのでしょう。