2014/2/28 山口県 岩国市

山口県の東側の街、岩国市。
橋のたもとから城を見上げて、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。しっかりとごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今朝は山口県の、岩国市です

古くは万葉集にも「いわくに」の地名が出ており、都から西に向かう途中にある要所として栄えました。

江戸時代になって岩国城が建ち、城下町との間を流れる幅200メートルあまりの錦川に橋が架けられました。
しかし大雨による洪水のたびに、その橋は流されました。

水害に強い橋を造るため、職人たちの技術と知恵を集め、石垣の土台に、5つの連続したアーチ型の橋で構成された木造の錦帯橋が1673年に完成しました。
完成当時は武士が通るための橋でしたが、明治以降は一般人に開放され、観光名所となっています。

現在までの橋のメンテナンス記録が、ほぼ完全な形で残っており、伝統的な工法は今に受け継がれてきました。
それだけでなく、架け替えの時の木材調達のため、近くの山では江戸時代から計画的な植林が行われています。

岩国の名物料理は押し寿司です

岩国城の中で、保存食として生まれたのが「岩国寿司」。
山の上にあるお城なので、合戦に備えるという意味もありました。

一般的な押し寿司は、2〜3人前を型にはめて作りますが、岩国寿司は城の中にいる大勢の人々のためのものなので、一度に作る量は豪快です。

大きなものでは1斗(18リットル)にもなる木枠の中に、近海で獲れたサワラやアジなどの生魚の身を混ぜ込んだ酢飯と、岩国名産の蓮根などの野菜類を何層も重ねていきます。 重石を使って押し固めてから木枠を抜いてできあがり。

青菜や椎茸、そして錦糸卵がちりばめられて、色鮮やかなだけではなく、栄養のバランスも取れています。
昔ながらの作り方で、一度に数十人分が出来上がりますが、一人前のサイズに切り分けられたものをいただきます。
口の中に広がる、ほどよい甘みと食材のハーモニーをたっぷりとお楽しみあれ。