サッカーW杯、日本代表選手は、国外組が注目を集めますが、やはり国内組もJリーグの盛り上がりと共に話題になっています。
そんなサッカーのクラブチーム事情、あの国ではどうなのでしょう?
今朝も2カ国をコネクト。
イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「やはり歴史も違うし層も厚いです」
世界最古のサッカークラブは1857年に創設された「シェフィールドFC」。
シェフィールドはロンドンから電車で2時間40分ほど北へ進んだ場所にあります。
今から157年前、アマチュアクラブとしてスタートした頃、FIFA やイングランド協会もまだできていませんでした。William Prest と彼のクリケット仲間だった Nathaniel Creswick をパートナーに創設。クリケットは夏のスポーツで、冬のオフシーズンのトレーニングのために良い身体作りになるということで1855年にサッカーをやろうという結論に行き着き、それがきっかけで、2年後の57年10月24日にシェフィールドFCというクラブを作りました。
他のスポーツも参考にしながらサッカーのルールを作って、今でこそ呼ばれている「シェフィールドルール」というサッカーの大本になるルールを作ったという事です。
6年後の63年に世界最古のサッカー協会である、イングランドサッカー協会が出来ました。 その時、シェフィールドルールを採用し、多少修正した上で、イングランドのサッカー協会としての正式なルールを作ったそうです。
最古のクラグなので、ルールやプレースタイルの面でパイオニアにもなっていて、例えば当時はゴールの枠がロープだったのですが、硬い木枠に変えたり、今で言うフリーキックやコーナーキック、スローインなどを考案。浮かした玉を競って空中でプレーする、ヘディングプレーというものも生み出したクラブです。
現在ノーザンプレミアリーグというアマチュアクラブで一番上のプレミアリーグから数えると8部に相当する、北部の地域リーグに属しています。150周年を迎えた2007年、FIFA が正式に世界最古のクラブとして認めました。ちなみにマンチェスターユナイテッドは1878年なので、それよりも20年以上早かった!
タイ、バンコク。山崎幸恵さん
「Jリーグより新しいけれど、盛り上がっています」
1996年に、全18チームで構成する「タイ・プレミアリーグ」からスタートしました。
2007年にスポーツ庁と観光スポーツ庁が開催していた、もう1つのプロリーグを吸収して、現在、タイプレミアリーグ20チーム、その下にディヴィジョン1が18チーム、ディヴィジョン2が83チーム。
この3年くらいで日本人選手が目覚ましく増えている印象を受けますね。
プレミアリーグだけで23名、D1,D2もを合わせるとおよそ70人が所属。カレン・ロバート(スパンブリFC)や茂庭照幸(バンコク・グラスFC)など、日本代表経験者もいます。
タイのサッカーチームは、大金持ちがスポンサーであることが珍しくなく、名門ブリラム・ユナイテッドは超大物政治家のネウィンさんがオーナー。大好きなサッカーのために惜しみなく私財をつぎ込み、ホームスタジアムの隣には、選手の遠征専用空港と、専用機があるくらいです。
こういうチームのトップ選手の待遇は素晴らしいと言われていますね。
年棒は明らかにされていませんが、トップ選手の年棒は1千万バーツ以上(日本円で3,000万円以上)と報道されていて、物価の安いタイなら悪くないような気がします。一方で、D1、D2 には実業団チームも入っているのですが、こちらの選手の月収は1から3万バーツくらいだと言われています。
タイの最低賃金が9,000バーツで、タイの首相でも7万バーツ。でも、助っ人外国人として入団している選手の契約金額のボリュームゾーンは、およそ15万バーツ(約45万円)位と聞きましたので、日本人選手もそれくらいなのではないでしょうか?
タイ人の感覚からすると十分に高収入です。