新潟県の日本海側に浮かぶ島、佐渡島。
田んぼの真ん中で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。白いごはんを食べよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。
東京都のおよそ半分の面積という大きな島の佐渡島。
江戸時代には金山の大規模な開発が行われました。
そして西廻りの航路における重要な中継地点でもあり、日本全国から人々がやってきて、さまざまな文化が融合。独特の雰囲気を持ち、たいへん栄えた場所でした。
今は特別天然記念物の「トキ」を、絶滅の危機から救うため保護するだけでなく、野生復帰に取り組んでいるところ。そのため田んぼの環境を守る努力をする農家がいるのです。秋の稲刈り後も田んぼに水を張っておき、冬でもトキが田んぼにいる生き物をエサとして食べられるようにする。「トキ」が自然に繁殖できる環境は、住む人にとっても、そしてそこで収穫する作物にも、いい影響があるはず。そんな思いが農家のあいだで拡がってきています。
人気、生産量ともに日本一のお米の銘柄「コシヒカリ」。
米どころとして知られる新潟県ですが、その中でも、南側の魚沼地区、北側の岩船地区、そして佐渡島が「コシヒカリの三大産地」としてブランド力を誇ります。
田んぼが多い佐渡島の内陸部は、一日の気温差が大きく、甘くて、張りのある味のバランスがいいお米がとれるのです。
また海に囲まれていることで、空気が澄んでいて、稲の病害の発生も少ないことも、良質な米作りができるひとつの要素です。
お茶碗によそった、炊き立ての白い「ごはん」をワカメのおみそ汁とともに、どうぞ。
最近佐渡島の旅館では、朝とれたワカメをしゃぶしゃぶにし、緑色に変ったところでいただくという朝ごはんを名物にしているところがあるようです。