5月は東京都の自転車月間です。自転車は車道の左側を走るなど、交通ルールを広く知ってもらう、ということもありますが、駐輪場に停めるというマナーもまた守りたいものです。
そもそも駐輪場事情、あの都市ではどうなのでしょう?
今朝も2カ国をコネクト。
フランス、パリ。ドゥヴィアンヌ園子さん
「多いです」
パリ市のレンタサイクルシステム「Velib’(ヴェリブ)」。
市内随所に、自転車レンタルスタンドが設けられており、最寄りのスタンドを探して借り、目的の場所まで行ったら、一番近いスタンドで返すことができる、乗り捨てに近いような便利なシステムです。
ヴェリブのウェブサイトがあり、そこであらかじめ登録しておく。
料金1日1ユーロ、およそ140円です。
およそ1,000の駐輪場、ヴェリブスタンドがあります。
こうしたシステムはスタンドが多くないとうまく機能しません。
自転車強盗の多いパリで、よくこんなことが成り立つ、と思いますが、料金はクレジットカードでしか支払うことができず、自転車を返すまで料金が加算されるし、自転車は電磁石で駐輪場に固定されているので、簡単には盗めないようになっています。
今では世界の都市が導入するほど人気となっているシステム。
中国、北京。All About「中国」ガイド 鈴木晶子さん
「多いですね。中国なので」
中国が自転車大国と呼ばれていた80年代、自転車の総台数は5億台を超えていたそうです。
かつては道路いっぱいに自転車が走る光景が、中国のランドマークだったのですが、近年、道路の主役は自動車に取ってかわられました。
とはいえ、現在も自転車保有量は3.7億台、それに加え、電動自転車が急増し、その台数が1.81億台。自転車と電動自転車を合計すると約5.5億台、自動車保有量が1.37億台ですから、まだまだ圧倒的に自転車のほうが多いのです。
電動自転車といっても日本のような電動アシスト自転車ではなく、電池式のモーターバイクのようなもの。
電池切れになっても足でこげる電動自転車と、こぐペダルの存在しない原チャリ型など様々で、いずれも無免許でOKです。
速度は20〜40キロは普通にでるので、けっこう怖いです。
中国の駐輪所は主に管理人さんのいる有料のところと、無人で無料の2種類あります。
有料の駐輪所はオフィスビルやショッピングモールがサービスの一環として用意していて、無料の駐輪所は、駅や繁華街などにあります。
無料の駐輪所はけっこうたくさんあるのですが、有料があればそちらに停めるという人が少なくありません。それは、中国は盗難車の販売ルートが確立してしまっていて、特に電動自転車の盗難が日常茶飯事。路上駐輪は、夜は盗難の心配があるので多くありませんが、昼間は町中あちこち普通に見かけます。
でも、こちらは自動車の違法駐車がものすごく多いうえに、道路の真ん中にズラーッと縦列駐車しているような、日本では信じがたい光景もあるので、自転車の路上駐輪などかわいいもの。そのせいか、まったく問題視されていません。