今週は、現在ラスベガスで公演中、「シルク・ドゥ・ソレイユThe Beatles “LOVE”」に出演している日本人、佐藤麻衣さんのHidden Story。
佐藤麻衣さんのプロフィール。
ある1行に目を奪われます。
国際ポールダンス フィットネス大会 優勝。しかも、2009年、2010年と連覇。
しかし、佐藤さんがポールダンスを始めたのは、世界大会で優勝する僅か2年前のことでした。
ダンス自体は幼いころに習っていたんですけども、結局、デザインとか映画の仕事についたんですね。
で、その映像の会社に勤めていたときに、会社の同僚に「こういうのがフィットネスで流行ってるよ」って教えてもらったのが最初でした。2007年、27歳のときです。週1回くらい趣味で始めました。
ポールダンスを初めて2年目。
佐藤さんは、教室で初心者を教える立場になりました。
そして、2009年、世界大会に参加したのです。
優勝すると思ってなかったので、びっくりしました。
日本は少し遅れているというか、アメリカのほうが長いヒストリーがあったので、やっぱり、みんな強いし、上手だし……日本はフィットネスとして始まったのがすごくあとだったので、すごくビックリしました。
その2009年の大会のときに、シルク・ドゥ・ソレイユのスカウトのチームの人が来ていて、「ビデオ送ってください」って言って貰ったのがきっかけで今の仕事を見つけたので。 大きく変わったと思います。
佐藤さんは、シルク・ドゥ・ソレイユ宛に8分ほどのビデオを送りました。
およそ半年後、電話が鳴りました。
日本で公開されていたZEDのショーで空きがでるのでオーディションを受けませんか、というお電話をいただきました。
ディレクター:電話がかかってくるんですね
突然かかってきました。突然。実家の番号を書いていたので。
私、アクロバットとかやったことなくて……体操とか。で、ZEDで空きがでたのがバンジーで、それもやったことがなかったので、言われるままにやった感じです。
バンジーは、ゴムみたいなコードを腰につけて上から飛び降りるアクトです。怖かったですけど、顔に出さないようにしてました(笑)ZEDはたぶん10メートルくらいはあったと思いますけど。
オーディションに合格した佐藤麻衣さんは、シルク・ドゥ・ソレイユの本拠地、カナダのモントリオールでトレーニング。
そして、いよいよシルク・ドゥ・ソレイユZEDの舞台に立ちました。
今、佐藤さんは、ラスベガスにいます。
2012年の6月からずっと、「シルク・ドゥ・ソレイユThe Beatles “LOVE”」に出演しているのです。
今、まだ楽しいです。
みんな、一緒に働いている人たちが良い人たちなので楽しいです。
なんだか、みんな考え方が違うので視野が広がります。週に5日、1日に2回なので10回のショー。またバンジーもやってるんですけど、もう1つがロープアクトって言って、上から吊るされたロープを登っていったり、ポーズをとったりするアクトです。
佐藤さんが行うパフォーマンスは、「エアリアル」と総称されます。
かつて、ピンクがグラミー賞受賞式で見せたパフォーマンスのような空中での演技。
エアリアルって、リングって輪っかを使うアクトだったり、ティシューっていう布を使ったアクトだったり、ロープとかストラップってあるんですけど、全部天井から吊るして空中でやるアクトを言います。
トレーニングは2008年から日本でやってました。
それは、ポールダンスの先生がシルク・ドゥ・ソレイユが好きで、彼女が紹介してくれてショーを見に行って、そこでエアリアルの演技があってそれで知りました。「なんだか楽しそうだな」「やってみたいな」っていう感じで始めました。
なんだか楽しそう。
これが、佐藤さんを突き動かしてきました。
そして、「なんだか楽しそう」の先には、こんな想いがありました。
特にこういうパフォーマンスだったり、デザインだったり、そういうのを目指している人は、私もそうだったんですけど、自分の好きな事だけを突き詰めていくのもありだと思うんですけど、それだけだと趣味で終わってしまう可能性もあるので。
やっぱり、すごく好きなことを見つけたら、誰かのためにやってみると視野が広がるというか、仕事は誰かのためにやってみないと仕事にならないので。
そういう姿勢で好きなことを続けていけば、そういう仕事に辿り着けるんじゃなかなと思います。
好きなことを見つけたら、それを誰かのためにやってみる。
仕事とは、贈り物である。
ラスベガスに滞在中の佐藤麻衣さん。
「シルク・ドゥ・ソレイユThe Beatles “LOVE”」でのパフォーマンスが続きます。
ジョンカビラ。お休みをいただいて、アメリカ旅行中、佐藤麻衣にラスベガスでお会いしました!